続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

特急湘南

湘南

◆種別:特急

◆区間:東京・新宿~小田原

 3月15日より「湘南ライナー」「おはようライナー新宿」「ホームライナー小田原」を特急化した特急「湘南」が運転を開始しました。まずは特急化されたことによる料金比較をしてみます。 

     50Km以内  100Km以内
東京・渋谷から  大船まで 藤沢以遠
品川から  辻堂まで 茅ヶ崎以遠
新宿から  戸塚まで 大船以遠
ライナー料金  520円
普通列車用グリーン料金
(事前・平日料金)
780円 1,000円
特急料金
(チケットレス割引適用)
(9月末までのチケットレス価格)
760円
(660円)
(460円)
1,020円
(920円)
(720円)

 特急料金はライナー料金との比較で高いと感じていたんですが、普通列車用グリーン料金と比較するとほぼ同等で、チケットレス割引を利用すればむしろ安くなることに気づきました。普通列車のグリーン車は早い者勝ちなので座れない場合もありますが、「湘南」は全車指定席ですので確実に座れます。

 また、「えきねっと」で特急券を予約すれば、最大75円相当のJREポイントが付与されます。100円のチケットレス割引と併用すれば、実質50Km以内は585円、100Km以内は845円で利用できます。チケットレス割引はキャンペーンにより9月末まで300円なので、50Km以内は385円、100Km以内は645円となります。

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E257系への車両変更のパンフレット 2020/12/31

 昨年末より「踊り子」の車内には3月のダイヤ改正での変更内容をまとめたパンフレットが置いてありました。車両が新しくなって快適に使いやすくなることが前面に強調されています。でも、E257系が新しいと言っても、1981(昭和56)年製の185系や1992(平成4)年製の215系との比較で相対的に新しいというだけで、2001(平成13)年製の20年選手なので絶対的に新しいというわけではありません。

 特急料金については「シンプルでわかりやすい特急料金」や「えきねっと」のチケットレスサービス始まることが大きく記載されていて、注意して読まないと「湘南ライナー」が大幅値上げされることは分かりません。

 「湘南ライナー」は特急化によって値上げになることは動かしようのない事実で、パンフレットの見せ方で目立たなくしても運行が始まればいずれ分かることです。肝心な情報を隠したように見えてしまうと、利用者からあらぬ不信を招きます。

 確実に座れて、チケットレス利用だと普通列車グリーン料金より安くなることや、JREポイントと連携することで実質XXX円で乗車できるという点をアピールして、値上げになるけど車両が(現行よりも)新しく快適になりますよと正攻法で訴えた方がよかったと思います。あと、JREポイントの浸透度がイマイチであれば、パンフレットにJREポイントカードを貼り付けて持ってない人に配ったっていいわけです。

 情報の出し方はもう少しうまい方法があったように思います。


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 私は初日に辻堂駅から利用してきました。辻堂駅は快速通過駅ですが、「湘南」の運転を機に特急が停車することになりました。本当はその記念すべき一番列車の2号に乗れればよかったんですが、朝早すぎて(6:25発)体が動きませんでした...。そこで14号(8:46発)に乗車しました。

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湘南12号:東海道線・辻堂駅 2021/3/15

 一本前の「湘南12号」です。14両編成で、先頭は房総で走っていたE257系500番台を改造して2500番台とした車両です。辻堂発車時点では1両に10人以上乗車している車両はありませんでした。12・14号は東京着が9時過ぎなので「湘南ライナー」時代から比較的空いている列車で、藤沢・大船駅からの乗車を考慮してもあまりに少ない印象はありました。

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湘南14号:東海道線・品川駅 2021/3/15

 私が乗車した「湘南14号」です。こちらは中央線で走っていたE257系0番台を改造して2000番台とした車両です。大船を発車した時点で、窓側が半分ぐらい埋まる程度の混み具合で、乗車率にすると3割程度でした。運転初日でヲタが多かったので、通勤客の利用はもっと少ないと思います。「湘南ライナー」時代も多くなかったとはいえ、やっぱり減ったと思いました。

 とは言え。初日の朝遅めの列車に一本乗ったからと言って、減った減ったと騒ぐのもどうかと思ったので、日を変え列車を変え通勤経路を曲げ1ヶ月の間に上下3本ずつ乗ってみました。

  特急湘南 乗車区間 乗車率
上り 8号 藤沢(7:23)→新橋(8:09) 8割
10号 藤沢(7:59)→品川(8:38) 5割弱
14号 辻堂(8:46)→品川(9:24) 3割
下り 3号 品川(18:39)→藤沢(19:14) 5割弱
5号 品川(19:09)→藤沢(19:40) 4割
21号 新宿(19:30)→藤沢(20:21) 2~3割

 8号は東京に着く時刻がちょうどいいため、同時間帯の「湘南ライナー6号」時代は前日にライナー券が売りきれることもあった人気列車でした。特急化されても8割の乗車率をキープしていたのはさすがでした。

 もっとも、藤沢到着時は1両に10人程度しか乗っておらず、藤沢で8割埋まった後に、品川・新橋で大半の乗客が降りてしまったので、50Km以内の利用客がほとんどだったと思います(大船は通過)。50Km超の特急料金の高さが敬遠されている印象は受けました。

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湘南21号:新宿駅 2021/4/6

 逆に21号の惨状が気になりました。最初の停車駅が藤沢なので、新宿・渋谷から乗車すると、どこで降りても50Km超となります。そのせいか、せいぜい3割程度しか乗っていませんでした。前身の「ホームライナー小田原」も満席になるような列車ではありませんでしたが、そこまでガラガラでもありませんでした。やはり50Kmを境に利用状況が大きく変わっていることを示唆しています。

 9月末まではチケットレス割引が300円なので、50Km以内はライナー券より60円安い460円、50Km超は200円高いだけの720円で済んでいます。その撒き餌の期間が終わった10月以降に初めて特急化の成否の結果が分かると思います。

 個人的には「湘南」の普通車については対キロ制の特急料金とせず、ライナー料金のような固定料金にした方が50Km超区間の客数の落ち込みをカバーできるように思います。また、特急化されたところで運転区間も停車駅もライナー時代とあまり変わってないので、東京・新宿発着に拘らず上野や池袋発着を設定したり、通勤客を拾える新橋や大崎に停車させるダイヤも検討してはどうかと思います。

【おまけ】

 ダイヤ改正に合わせてE257系の座席ランプの使用が始まっていました。緑色のランプが発売済みで、赤色のランプが未発売の座席で、オレンジ色のランプがもうすぐ主が乗ってくる座席です。車掌は手持ちの端末で特急券の発売状況と見比べて、赤色のランプの座席に座っている人にだけ特急券の確認を行う仕組みです。自由席がなくなって車掌の車内改札業務が省力化されたため、乗務人数が減らされたそうです。

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E257系の座席ランプ 2021/3/15

 初日の「湘南14号」に乗車した際のことです。藤沢から私の2列前の席にヲタ風の男が乗ってきて、オレンジ色のランプの席に座わりました。その席は大船で緑色のランプに変わりました。特急券を藤沢→東京で買うと50kmをちょっと超えて1,020円になってしまうので、一区間分ごまかして大船→東京で買っていたようでした。車掌の人数が減って車内改札が手薄になるのを見透かしたかのような手口です。こういうチートはよろしくないなぁと感じた初日の朝でした。