続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

新幹線回数券縮小(東海道)

新幹線回数券縮小(東海道)

 JR東海は今年1月19日と3月31日の2回に分けて、「新幹線回数券」の東海道新幹線に絡む一部区間の発売終了を発表しました。

 1月19日の発表は「ご利用の少ない商品・区間の発売を終了します」という記載とともに、46区間を今年3月31日で発売終了するというものでした。以下が対象です。スペースの都合で名古屋(市内)など特定都区市内の(市内)の部分は省略し、単駅の表記としています。

  2021年3月31日で発売終了した区間
 自由席用
(33区間)
小田原~三島・新富士・掛川・浜松・豊橋・京都・新大阪
熱海~名古屋・新大阪
三島~豊橋・京都・新大阪
新富士~京都・新大阪
掛川~新横浜・浜松・京都・新大阪
浜松~新横浜・三河安城・米原
豊橋~京都・新大阪
三河安城~東京・名古屋・京都・新大阪
岐阜羽島~米原・京都
米原~新横浜・新大阪
京都~西明石
 指定席用
(10区間)
東京~静岡・浜松・西明石・小倉
名古屋~西明石・福山・小倉
京都~徳山・新山口・小倉
 グリーン車用
(3区間)
東京~静岡・京都・新神戸

 自由席用は主に「のぞみ」通過駅間相互と名古屋以東~京都・新大阪発着です。「のぞみ」通過駅間相互はともかく、京都・新大阪発着は思い切ってぶった切った印象です。京都・新大阪発着が残るのは静岡・浜松発着だけになっています。

 指定席用では東京~静岡・浜松は意外でしたが、自由席用は引き続き発売されるので、そちらで代替できるという判断なんでしょう。他は「のぞみ」関係で需要が少なかったところなのかなという印象は受けます。JR西日本の意向もあるでしょう。

 グリーン車用はここを切り捨てて大丈夫なのかなと感じましたが、金券ショップでもあまり見かけないので、私が思っているほど需要がなかったのかもしれません。


 3月31日の発表は対象区間は少なかったものの衝撃的でした。「昨今はネット予約へのニーズがさらに高まっていることもあり」というどこかで見たような枕詞とともに、以下の16区間を来年(2022年)3月31日で発売終了するというものでした。

  2022年3月31日で発売終了する区間
 グリーン車用
(2区間)
東京~名古屋・新大阪
 指定席用
(9区間)
東京~名古屋・米原・京都・新大阪
新横浜~名古屋・京都・新大阪
名古屋~京都・新大阪
 自由席用
(5区間)
新富士~静岡
浜松~豊橋
豊橋~名古屋
名古屋~岐阜羽島・米原

 こちらがその対象区間です。自由席用はともかく、グリーン車用と指定席用はビジネス需要が旺盛な区間ばかりでびっくりです。これでグリーン車用は全区間が発売終了となります。

 これからは「EX予約」を利用しろということなんでしょう。「EX予約」は専用のクレジットカードを作る必要があり年会費1,100円が発生しますが、指定席やグリーン車は正規料金よりまぁまぁ安くなります。「のぞみ」の指定席だと東京~名古屋間で990円、新大阪だと1,100円安くなります。今のところ特急券単独の購入もでき使い勝手は悪くないです。

 ちゃんと代替策が用意されている分、乗車券+特急券を購入させられる上に200円しか安くならない「新幹線eチケット」と引き換えにトクトクきっぷを豪快に廃止にしたJR東日本よりははるかに良心的です。

 手持ちのきっぷで今回の新幹線回数券の縮小で発売終了したものと発売終了するものを探してみました。私自身は「EX予約」を利用することがほとんどなので、回数券はあまりありませんでした。金券ショップの店頭やヤフオクで手ごろな価格のものを見つけたら利用する程度です。

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今年3月31日で発売終了した区間

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来年3月31日で発売終了する区間

 2回にわたる新幹線回数券の縮小により、ビジネス客相手に商売をしていた東名阪の金券ショップはかなりの打撃を受けると思います。存続に影響するところも出てくるでしょう。特に3月31日の分は発売終了の1年も前から予告したのは異例のことで、さすがに影響を考慮したものと思われます。この日はJR西日本のICOCAエリアにおける普通回数券発売終了の発表もあったので、衝撃が大きすぎる1日でした。