「WEB早特1」は北陸地方発着で設定されているe5489限定の乗車券+特急券がセットになった席数限定の片道タイプの割引きっぷです。1と付くとおり乗車前日までに購入する必要があります。関西方面と首都圏・長野方面の二方向に設定がありますが、ここでは関西方面を取り上げます。
関西側の発着駅は大阪、新大阪、高槻、京都の4駅です。北陸側は敦賀~金沢間の特急「サンダーバード」停車駅(松任除く)、七尾、和倉温泉、北陸新幹線の新高岡~糸魚川間各駅とかなり広範囲です。また、大阪・京都駅から200Kmを超える場合は乗車券部分に特定都区市内制度が適用され大阪市内・京都市内になります。大阪・新大阪発だと芦原温泉以遠、京都発だと金沢以遠です。
「WEB早特1」は通年同額です。指定席特急料金にある繁忙期・閑散期の料金の変動はないので、「WEB早特1」は繁忙期の利用の方がメリットが大きいです。さっそく価格の比較をしてみます。「WEB早特1」は通年同額で、正規料金は通常期の価格で比較しています。
上段:正規運賃・料金 中段:WEB早特1 下段:割引率 |
大阪(市内) | 京都(市内) |
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敦賀 | 4,700円 3,770円 19.8% |
3,420円 2,570円 24.9% |
武生・鯖江 | 5,810円 4,760円 18.1% |
4,700円 3,770円 19.8% |
福井 | 6,140円 5,020円 18.2% |
5,030円 4,090円 18.7% |
小松 | 7,020円 5,810円 16.6% |
6,140円 5,020円 18.2% |
金沢 | 7,790円 6,500円 16.6% |
7,020円 5,810円 16.6% |
和倉温泉 | 9,360円 8,010円 14.4% |
8,590円 7,220円 15.9% |
富山 | 9,590円 7,950円 17.1% |
9,040円 7,330円 18.9% |
糸魚川 | 11,240円 9,440円 16.0% |
10,690円 8,820円 17.5% |
京都~敦賀間以外はすべて10%台半ば~後半の割引率です。比較した全区間で大阪(市内)より距離が短い京都(市内)発着の方が割引率が高いのが興味深いです。
昨年私が利用してきた「WEB早特1」のきっぷです。予定が固まったのが1週間前だったので初めて購入しました。
まず乗車券は上部に[e5489専用乗車券20]と印字されている通り、正規運賃から20%引きになっています。特急料金は発売額から20%割引の運賃を差し引いて調整したものです。
HPの説明によると、指定列車に乗り遅れた場合は特急券(B券)は無効となりますが、企画乗車券(A券)は有効なので、特急券を買い足すことによって利用できるようです。
しかし、企画乗車券に「B券以外の料金券併用不可(別途乗車券要)」という相反するような注意書きがあり、特急券を買い足しても利用できなそうな雰囲気に見えます。おそらく指定列車を利用する場合はB券と併用する必要があり、乗り遅れた場合には別途特急券を買い足せば利用できるのでしょう。ただ、この注意書きはちょっと分かりにくいと思います。
ひとこと
目玉というほど安くはないですが、前日までに購入して2割弱割り引かれるのであれば悪くはないと思います。ただ、乗車券と一緒に購入する必要があるため、e5489のeきっぷほどの使い勝手の良さはありません。
私が利用したのはオリンピック開会式の連休でした。それでも午前中に大阪へ戻る列車だったので指定席は同じ号車に数人しかいないぐらいガラガラでしたが、「WEB早特1」は売り切れでした。時期によって発売枚数を調節してるんだと思いますが、繁忙期は非常に少ないと見ていいでしょう。
使い勝手:★★★☆☆
お得感:★★★☆☆