「つばさモーニング特急券」は山形発新庄行の「つばさ」の始発列車である「つばさ171号」専用の自由席特急料金のみのきっぷです。
古くは「つばさ181号きっぷ」として始まり、始発列車が「つばさ171号」となってからは「つばさワンコイン特急券」となり、その後消費税増税の影響でワンコインでなくなってからは現在の「つばさモーニング特急券」として発売されています。
手持ちにあったものの紹介しそびれていた「つばさワンコイン特急券」です。500円だからワンコインという分かりやすいネーミングです。「利用日のつばさ171号普通車自由席に限り有効です」と太字で注意書きが印字されています。自由席用のきっぷですが、払い戻し期限は「つばさ171号」発車時刻前という珍しい条件が付きます。
直近まで発売されていた「つばさモーニング特急券」です。発売額は520円になっています。注意書きは一言一句「つばさワンコイン特急券」と変わりません。
山形~新庄間であれば自由席特急料金は1,200円で、それ以外の区間であれば760円です。それがこのきっぷを利用することにより「つばさ171号」に限って一律520円になります。山形から最上地方へ通う通勤・通学客をターゲットにしたと思われます。
ダイヤ改正前まで「つばさ171号」は普通車全車自由席でした。私が利用したのは年末の仕事納めの日でしたが、通勤客と思しき人が案外乗っていました。新庄駅で下車したのは3~40人はいたように見えました。きっと普通の平日であればもっと多いでしょう。その中でもこのきっぷを利用していた人は相当数いたのではないかと思います。
今回のダイヤ改正で山形新幹線は全車指定席化されました。「つばさ171号」も例外ではありません。それに伴って特急料金制度も変わったので、「つばさモーニング特急券」はダイヤ改正前日の3月11日で発売終了しました。代替となる商品の設定はなく、定価の特定特急券を利用せざるを得なくなりました。「つばさ171号」を520円で気軽に利用していた人には痛いと思います。こういうところに「えきねっと」の料金券のみのトクだ値の設定をすればいいと思うんですがね。