中央線の茅野駅と上諏訪駅のみどりの窓口が今月末で閉鎖され、「話せる指定席券売機」に置き換えられるそうです。
JR東日本のみどりの窓口閉鎖にはある程度免疫ができているつもりでしたが、いずれも市の中心駅で特急列車の停車本数も多い駅なので、少なからず驚きました。
JR東日本のHPの中に路線別のみどりの窓口設置駅を検索するサイトがあり、そこを検索すると9月30日でみどりの窓口を営業終了(閉鎖)し、翌日から「話せる指定席券売機」を設置する旨の記載があります。
5年前の2017(平成29)年4月時点で長野支社の富士見~松本~南小谷間でみどりの窓口があった駅の一覧です。現在の特急停車本数と営業形態、今年10月時点での販売体制、コロナ禍前の2019年度の乗車人員をまとめています。
駅名 | 特急停車 | 営業形態 | 2022年10月現在 | 2019年度 乗車人員 |
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富士見 | 9本 | 業務委託 | みどりの窓口 | 861人 |
茅野 | 32本 | 直営 | 【MV+】 | 3,668人 |
上諏訪 | 32本 | 直営 | 【MV+】 | 4,269人 |
下諏訪 | 8本 | 直営 | みどりの窓口 | 2,006人 |
岡谷 | 29本 | 直営 | 【MV+】 | 3,106人 |
辰野 | なし | 直営→業務委託 | 【MV】 | 516人 |
塩尻 | 55本 | 直営 | みどりの窓口 | 4,351人 |
広丘 | なし | 業務委託 | みどりの窓口 | 2,759人 |
村井 | なし | 業務委託 | みどりの窓口 | 2,019人 |
平田 | なし | 業務委託 | みどりの窓口 | 1,492人 |
南松本 | なし | 業務委託 | みどりの窓口 | 1,507人 |
松本 | 58本 | 直営 | みどりの窓口 | 16,182人 |
豊科 | 2本 | 直営 | みどりの窓口 | 924人 |
穂高 | 2本 | 直営→業務委託 | 【MV】 | 1,109人 |
信濃松川 | なし | 業務委託 | みどりの窓口 | 591人 |
信濃大町 | 2本 | 直営 | 【MV+】 | 1,234人 |
白馬 | 2本 | 直営 | 【MV+】 | 277人 |
南小谷 | 2本 | 直営 | みどりの窓口 | 83人 |
【MV】:指定席券売機
【MV+】:話せる指定席券売機
塩尻・松本の両駅は特急「しなの」の本数もカウントしているので、停車本数が多くなっています。往復で「あずさ」は32本で「しなの」は26本です。
みどりの窓口が閉鎖されている7駅は全て直営駅です。辰野駅と穂高駅はみどりの窓口があった頃は直営で、閉鎖後に業務委託化されました。
こうしてデータを並べて見ると、特急停車本数も乗車人員も3位・4位にある茅野・上諏訪駅のみどりの窓口を閉鎖してしまうのは明らかにおかしいです。具体例は挙げませんが、どうしても閉鎖するのであれば先に閉鎖すべき駅があります。
利用者を置き去りにし、内輪の論理ばかりが強力に働いた挙句に利用客の多い直営駅のみどりの窓口から先になくなっていくのは支社問わず同じようなので、もはやJR東日本という会社に深く根付いた文化なんでしょう。
8月31日の日経新聞電子版にJR東日本が鉄道事業の社員数を現在の34,000人から30,000人未満に減らすというニュースがありました。首切りをするわけではなく、定年退職による自然減と非鉄道事業への配転で減らすんだそうです。このみどりの窓口閉鎖もその施策の一環と思われます。
全国いろいろなところを回ってきっぷ集めをしていますが、小さな駅や窓口がなくなりそうな駅を優先しているため、茅野・上諏訪といった利用客の多い駅は後回しになっていました。
探してみたところ、茅野駅のみどりの窓口で現行のME4端末できっぷを買っていたのは去年のこの2枚だけで、上諏訪駅は1枚もありませんでした。何度も通ってはいたんですが、まさかなくなるなんて思ってなかったので…。今月中に行くことになりそうです。