続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

バリ得こだま・ひかり

 「バリ得こだま」「バリ得ひかり」は日本旅行が販売する旅行商品で、山陽新幹線で関西・中国地方~九州間を「こだま」「ひかり」をその名の通りバリ得に利用できる商品です。

 Web販売限定で乗車前日の16時まで購入でき、決済はクレジットカードのみです。JR東海の「ぷらっとこだま」に近い商品と考えるとイメージが湧くかもしれません。もともとは関西~九州間しかなかったと思いましたが、現在は中国地方(岡山~新下関間)の発着もあります。本記事では関西~九州間の商品について取り上げます。

 関西~九州間で普通車指定席を利用した際の価格は以下のようになっています。GWやお盆など超繁忙期にはこの価格に一律1,400円加算されます。

  新大阪 新神戸 西明石 姫路
小倉 8,100円 7,900円 7,700円 7,500円
博多 8,600円 8,400円 8,200円 8,000円

 「こだま」「ひかり」同額で利用は直通列車に限られます。「ひかり」については1,000円加算でグリーン車も利用できます。「ぷらっとこだま」と違い大阪市内や福岡市内といった特定都区市内制度は適用されます。

 列車限定とはいえ新大阪~博多の通常期指定席の定価が15,280円することを考えると8,600円はバリ得と言っていいと思います。価格的には高速バスやLCCとも張り合えます。ただし旅行商品特有の注意点やダイヤ上の制約があることは留意しておく必要があります。

◆旅行商品特有の注意点

  • 購入後の変更は不可
  • 指定列車のみ有効
  • 乗り遅れ時は乗車券・特急券部分とも無効(別途買い直しが必要)

◆こだま

 新大阪発の博多直通列車は日中6時間設定なし(11:32の次は17:32)。同様に博多発の新大阪直通列車は午前中の設定がほぼない(07:04の次は12:54)。

◆ひかり

 新大阪発が2本(いずれも早朝)、博多発が1本(深夜)とそもそも対象列車が少ない。

 日中の下りの各駅停車タイプは新大阪〜岡山間は東京から直通する「ひかり」で、「こだま」は岡山〜博多間の運転です。九州新幹線全線開業前まで「ひかり」だった列車はほとんど九州直通の「さくら」になってしまったため、「ひかり」の本数が激減しています。

バリ得こだま

 5年前の利用した「バリ得こだま」です。以前は乗車票を郵送してもらえましたが、日本旅行で「パッと乗レール」のサービスが開始されたことに伴い、現在は「みどりの券売機」等の指定席券売機のみでの受け取りになっています。

バリ得ひかり

 今年利用した「バリ得ひかり」です。JR九州の武雄温泉駅で受け取っています。JR九州管内は特急停車駅でも指定席券売機が設置されている駅の方が少ない上に、最近は博多駅の指定席券売機の混雑が常態化しているので、九州内での受け取りには注意した方がいいです。

  個人的には「バリ得こだま」は遅い分安いということでそれなりの評価ですが、「バリ得ひかり」は速くて安いので都合が合えば利用価値は高いと思います。

ひかり594号:小倉駅 2023/2/11

ひかり594号発車案内:小倉駅 2023/2/11

 新大阪行きの「ひかり594号」は特に利用価値が高いと思います。博多から新大阪まで行く最終の「みずほ614号」の1本前に設定されていて、16両編成で席数が多く、博多~新大阪間の所要時間は「みずほ614号」の2時間28分に対し、「ひかり594号」は2時間40分でたった12分差です。停車駅も新山口と福山に止まるかどうかの違いです。

 「バリ得ひかり」で「ひかり594号」を選択することで7,000円近く安く利用できたので、これは良かったなと感じました。

【補足:2024/7/6】

 「バリ得こだま」「バリ得ひかり」は2024年4月出発分より以下の価格となり、通常期で博多発着で2,000円、小倉発着で1,900円値上げされています。繁忙期にいたってはもはや「バリ得」とは言い難く、素直に株主優待券を利用した方が割安なレベルにまで上がっています。

【通常期】

  新大阪 新神戸 西明石 姫路
小倉 10,000円 9,800円 9,400円 9,400円
博多 10,600円 10,400円 10,200円 10,000円

【繁忙期】

  新大阪 新神戸 西明石 姫路
小倉 14,000円 13,800円 13,200円 12,800円
博多 14,700円 14,400円 14,200円 13,900円