続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

米坂線長期不通

 米坂線は昨年8月の豪雨災害により今泉~坂町間が不通となっていて、バスによる代行輸送を行っています。復旧のめどは立っていません。

今泉駅で発車を待つ米坂線代行バス 2022/12/11

 先月米坂線を管轄するJR東日本新潟支社は米坂線の復旧費用が86億円に工期が5年かかる見込みであることを発表しました。今月以降沿線自治体に対し説明をするとしています。記者会見の場でJR東日本は自社で全額費用負担することには難色を示していたようです。

www.imadegawa075.net

 同じく昨年8月の豪雨災害により被災し来週日曜(5/14)に復旧する予定の花輪線・鹿角花輪~大館間の復旧費用は9億円でした。花輪線もJR東日本の中でも屈指の赤字路線の一つですが、地元に復旧費用の負担は求めていませんでした。やはり86億円という額の大きさがネックになっていると思われます。

米坂線の列車:小国駅 2022/7/17

 米坂線の1日あたりの輸送人員はJR発足当初の1987(昭和62)年度からコロナ禍前の2019年度にかけてほぼ3割に減っています(1,214人→373人)。その間、山形新幹線運行に伴って奥羽線が改軌されて奥羽線との直通運転できなくなり、ネットワークとしての米坂線の存在意義が低下していました。

 また、コロナ禍を経てさらにローカル線がジリ貧になっていく中で仮に巨費をかけて5年後に復旧させたとしても、この状況が劇的に好転することは考えられず、復旧に及び腰になるのは仕方のないところです。

 米坂線の沿線自治体である新潟県・山形県ともにJRの詳しい話を聞いてからという前提はつくものの、現時点での費用負担には慎重な姿勢を示しています。よそ者にとっては状況を見守るしかないできないんですが、復旧するかどうかかなりあやしい雰囲気が漂い始めています。

小国駅駅舎 2022/7/17

小国駅みどりの窓口 2022/7/17

 小国駅は不通区間内で唯一の直営駅かつみどりの窓口設置駅です。豪雨災害の際に駅設備に被害はなかったものの、マルス端末が使用している通信回線に影響が出たそうで、みどりの窓口の営業は現在も休止しています。仮に営業できたところで利用客はほとんどいないと思われますが...。

 昨年7月に訪ねた時は普通に営業していたので、帰りのきっぷを含めいろいろ買いました。まさかこんなことになるとは思いもしませんでした。通信回線の復旧はおそらく線路とセットでしょうから、復旧させるかどうかも含め路線の復旧方針が決まらないと、何も動かないような気がします。