特別下車の定義を超ざっくり説明すると、本来途中下車できないところで途中下車に準じた扱いをすることを言います。
以前紹介した新神戸駅での特別下車は神戸市内発着の乗車券で神戸市営地下鉄の新神戸~三宮・元町・神戸・新長田間を経由してJR神戸線の駅へ乗り継ぐ場合に適用されたものでした(逆も可)。
ところ変わってこちらは新鳥栖駅です。新鳥栖駅は九州新幹線と長崎線の乗換駅ですが双方が改札内で繋がっていないため、九州新幹線と長崎線の乗り換えをする場合はいったんそれぞれの改札を出て連絡通路を介して乗り換える必要があります。
こちらは大阪市内~浦上・長崎間の「スーパー早特きっぷ」の本体と指のみ券です。新幹線と特急「リレーかもめ」の乗り継ぎ駅を博多か新鳥栖に指定する必要があるため、企画券本体の券名にわざわざ(新鳥栖乗換)と印字されています。料金は博多乗換と同額です。
本体の企画券に「新鳥栖 特別下車」と印字されているのが分かると思います。「スーパー早特きっぷ」は途中下車不可のきっぷですが、先述のとおり新鳥栖駅で乗り換えをするにはいったん新幹線改札の外に出て連絡通路を通らざるを得ないため、特別下車となっています。
新鳥栖駅での特別下車印字を入手するには、「スーパー早特きっぷ」という難儀なきっぷを仕込まないでも、85mmサイズの100Km以内の近距離乗車券で九州新幹線から長崎線に乗り継げば大丈夫だと思われます(特急券は自動改札機に喰わせる必要がありますが)。これを100Kmを超える長距離乗車券にしてしまうと「途中下車」の印字になります。
ともあれ、新神戸駅以外で特別下車の赤印字がされるのは初めて見ました。おそらく筑後船小屋駅や新八代駅でも同様のものが見られると思います(JR東管内や西九州新幹線はようわからん)。