2020年5月より東海道・山陽・九州新幹線で「特大荷物スペースつき座席」の運用が始まりました。2022年9月に開業した西九州新幹線でも設定されています。
指定席車両の進行方向後寄りの車端部の座席の一部を三辺160cm~250cmの特大荷物を置くスペースとし、その座席を「特大荷物スペースつき座席」として発売しています。
そして、昨年5月からは東海道・山陽新幹線の16両編成の列車において「特大荷物コーナーつき座席」の発売が始まりました。この座席を予約することで最寄りのデッキに特大荷物を置く荷物棚を利用できるようにしたものです。座席から離れていて目が届かないので、盗難を防止すべく手持ちのICカードで施錠することができます。
いずれにしろ紛らわしいので両者の違いについて簡単に整理してみます。
特大荷物スペースつき座席 | 特大荷物コーナーつき座席 | |
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対象列車 | 東海道・山陽・九州・ 西九州新幹線の全列車 |
東海道・山陽新幹線の 16両編成の列車 |
荷物の置き場所 | 車両最後部座席裏 | デッキの専用の荷物棚 |
持ち込み可能サイズ | 三辺の和が250cm以内 | (上段)80×60×50cm以内 (下段)80×60×40cm以内 |
座席位置 | 車両最後部 | 号車によって異なり 上段は通路側、下段は窓側 |
「特大荷物コーナーつき座席」のサイズは三辺の最大値が決まっていて大きめスーツケースを想定していますが、「特大荷物スペースつき座席」のサイズは三辺の和だけなので特大のスーツケースやカルロス・ゴーンが入った楽器ケースのような長物の持ち込みの想定しているようです。
「特大荷物コーナーつき座席」の予約は駅や旅行会社の窓口や指定席券売機のほかに「EXサービス」「e5489」「JR九州インターネット列車予約」のJR各社のインターネット予約でも取り扱います。
なお、JR東日本が運営する「えきねっと」では「特大荷物スペース」「特大荷物コーナー」ともに対応していません。こういう会社間の嫌がらせのようなことは利用者にとっては違和感しかなく、何の利益ももたらさないと思うんですけどね。
「EX予約」で予約した「特大荷物コーナーつき座席」を予約した特急券です。禁煙マークの左側に小さくCと印字されています。おそらくコーナーのCなんだと思われます。「特大荷物スペースつき座席」と同様に追加料金は不要です。
「特大荷物コーナーつき座席」は今のところ東海道・山陽新幹線の16両編成の列車のみです。8両編成の列車での実施については決まり次第発表するとのことです。「特大荷物スペース」と違ってデッキに荷物棚を設置する工事をしなければならないので、少々時間がかかりそうです。