風っこもぐら・ループ
◆種別:快速
◆区間:水上→越後湯沢(もぐら)、越後湯沢→水上(ループ)
一昨年から上越線のループ線やトンネル駅をトロッコ車両で楽しめるようにJR東日本小牛田運輸区の「風っこ」を運転しています。新清水トンネル内のトンネル駅を楽しむ下り列車は快速「風っこもぐら」で、ループ線を楽しむ上り列車は快速「風っこループ」と上下で列車名が異なっていました。
運転本数は「ループ」2本に対して、「もぐら」1本の1.5往復でした。また、一昨年だけ渋川~越後湯沢間の運転でしたが、昨年・今年と水上~越後湯沢間に短縮されています。
私は昨年「もぐら」→「ループ4号」を乗車しました。昨年は「ぐんまDC」の影響で指定券を取るのにかなり苦労しました。特に「ループ」の指定が取れたのは当日の朝でした。なお、今年の予約状況はそれほどでもないようです。
(もぐら・土合駅停車中)
まず、「もぐら」号は水上駅の次の停車駅である湯檜曽(ゆびそ)駅手前で新清水トンネルに入ります。外は残暑でかなり暑かったんですが、トンネル内は涼しいを超えて寒いぐらいでした。今年乗車する方は長袖を持参することをオススメします。
途中の土合駅で長時間停車し、トンネル駅を散策する時間がありました。462段の階段を上って地上に出ることもできましたが、やっている人はあまりいませんでした。また、記念用の硬券入場券の発売もありました。
(上越線・越後湯沢)
なお、「風っこ」の水上寄りに新津運輸区のキハ47が控車として連結されていて、寒さからの「避難所」の役割を果たしていました。ひょっとしたら勾配区間を走るための補機としての役割だったかもしれませんが…。
復路の「ループ」は清水トンネルを通過しました。清水トンネルは新清水トンネルより36年も早い昭和6年に開通しています。できるだけ掘削区間を少なくするため、ループ線を設置することで距離と高度を稼ぎました。新清水トンネル13.5Kmに対し、清水トンネルは9.7Kmで収まっています。
(ループ・土合駅停車中)
そんなわけで土合駅の上り線は地上にあります。駅舎も地上にあるため、駅舎と下りホームとの間に462段の階段があるというわけです。
(湯檜曽駅付近)
湯檜曽駅付近の地図です(クリックすると拡大します)。上から伸びる2本の線路のうち、左が下り線で右が上り線です。下り線の湯檜曽駅の手前にループ線があるのがわかります。
(湯檜曽駅を見下ろす)
この写真は★の位置から湯檜曽駅を見下ろした様子です。写真左上が湯檜曽駅です。「ループ」号は見やすいようにこの付近を徐行して運転していました。
(湯檜曽駅から見上げる)
ぐるっとループ線を回って、湯檜曽駅から★の位置を見上げた様子です。さきほど見下ろした線路がよく見えます。
この区間は県境越えのため利用客が少なく、それゆえ上越線でも特に本数が少ない区間です。ループ線の原理は頭の中でわかっていても、実際に回って上から下から景色を眺めて初めて理解できたような気がしました。それもこういう臨時列車が走ってくれたおかげかなと思っています。