続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

宇野線・宇高航路100周年

宇野線・宇高航路100周年物語きっぷ

 昨年で宇野線と宇高航路が100周年を迎えたのを記念して、昨年5月15日~6月末まで岡山県香川県のJR線と宇高航路(四国フェリー宇高国道フェリー)が1日乗り放題になる「宇野線・宇高航路100周年物語きっぷ」が発売されていました。

 フリー区間の説明は割愛します。新幹線・特急列車や快速「マリンライナー」グリーン車は必要な料金券を購入しても利用不可でした。実態としては学休期間に発売されていてJR西日本岡山県内の在来線がフリーになる「岡山県内おでかけパス」の拡大版のような感じでした。

N0245 

 「岡山県内おでかけパス」は前日までの発売という意地悪な制限が付いていましたが、このきっぷは当日購入が可能で、遠方からの利用でも便利でした。しかも、「みどりの券売機」でも購入できました。ただ、肝心のきっぷとしての割安感はあまりなかったように思います。3000円の内訳はJR西日本岡山県部分)が1000円で、宇高航路が500円、JR四国香川県部分)が1500円と推測しますが、普通列車しか使えない割には高いです。

 私はせっかくなので高松→宇野間で宇高航路を利用してきました。宇高航路は明治43(1910)年に当時の鉄道院が開設し、それと同時に本州側のアクセス線である宇野線が開業しています。その後国鉄JR四国に継承され、昭和63年の瀬戸大橋線開業に伴って、連絡船・ホーバークラフトは廃止となり、高速艇のみの運航となりました。その高速船も平成2年で休止(その後正式に廃止)し、JR四国は宇高航路の運航から撤退しています。現在は四国フェリー宇高国道フェリーの2社が運航しています。

Shikokuferry (四国フェリー

 連絡船当時は利用する機会がなかったので宇高航路は初のことでした。また、宇野線も初でした。高松駅からフェリーのりばまでは少々歩かされました。平日の昼間とは言え、旅客は私を含めて4~5人(1人は定期券!)で、ほとんどは車・トラック+そのドライバーでした。

 いつもは列車であっという間に瀬戸大橋を渡ってしまいますが、船は瀬戸内海の島々の間を縫うように宇野へ向けて航行していました。フェリーだと高松~宇野間が1時間かかるので、列車とのスピードは比べるまでもありませんが、こういったのんびりとした旅もなかなかいいなぁと感じました。

Unosta (現在の宇野駅

 四国への玄関口であった宇野駅は東京・大阪からの優等列車や四国方面への貨物列車の発着があり、多く側線有する大規模な駅でした。写真で見た「うのえき」というひらがなの大きな看板が印象に残っています。連絡船廃止後にその立場を失った宇野駅は平成6年に100m北側へ移転・新築され、その後旧駅舎は解体、側線は撤去され一部は国道になり、連絡船があった当時の面影はありません。