新型コロナウィルスで利用が落ち込んだ影響で、JR西日本では北陸新幹線と在来線特急の定期列車で計画運休を実施しています。山陽新幹線では定期列車の運休はしていないものの、臨時列車の運転取りやめがいくつかあります。
伯備線特急「やくも」は所定で15往復の運転のところ、2月以降GW期間中を除き7往復が運休して8往復とほぼ半減しています。8月のお盆輸送でも復活しませんでした。陰陽連絡の大動脈で観光客だけでなくビジネス客も多く、そのため利用客の落ち込み幅も大きかったんでしょう。
現在の下りの「やくも」の所定のダイヤです。7時台から20時台までは岡山毎時05分発でパターン化され使いやすいダイヤになっています。
岡山 | 新見 | 生山 | 根雨 | 米子 | 出雲市 | 備考 | |
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1号 | 7:05 | 8:10 | 8:38 | → | 9:15 | 10:10 | |
3号 | 8:05 | 9:08 | → | 9:52 | 10:15 | 11:04 | |
5号 | 9:05 | 10:12 | 10:41 | → | 11:17 | 12:09 | 運休 |
7号 | 10:05 | 11:08 | → | 11:54 | 12:17 | 13:07 | 臨時停車 |
9号 | 11:05 | 12:08 | 12:41 | → | 13:17 | 14:12 | 運休 |
11号 | 12:05 | 13:12 | → | 13:55 | 14:18 | 15:12 | 臨時停車 |
13号 | 13:05 | 14:14 | 14:43 | → | 15:19 | 16:09 | 運休 |
15号 | 14:05 | 15:09 | → | 15:55 | 16:20 | 17:17 | 臨時停車 |
17号 | 15:05 | 16:10 | 16:43 | → | 17:22 | 18:15 | 運休 |
19号 | 16:05 | 17:08 | → | 17:56 | 18:21 | 19:20 | 臨時停車 |
21号 | 17:05 | 18:07 | 18:43 | → | 19:20 | 20:19 | 運休 |
23号 | 18:05 | 19:08 | → | 20:00 | 20:27 | 21:15 | 臨時停車 |
25号 | 19:05 | 20:10 | 20:46 | → | 21:23 | 22:11 | 運休 |
27号 | 20:05 | 21:10 | → | 21:55 | 22:19 | 23:08 | 臨時停車 |
29号 | 21:40 | 22:43 | → | → | 23:48 | 0:37 | 運休 |
しかし、網掛けした7本の列車が計画運休になっており、2時間に1本に減っています。そして、生山駅に停車する列車が狙い撃ちされたかのような運休です。そのため、7号~27号の黄色く網掛けした列車を生山駅に臨時停車させることで救済しています。ちなみに上り列車は根雨駅に停車する列車がこれと同じ状態で運休しているため、同様に臨時停車させて救済しています。
ここから本題です。この臨時停車の指定席の取り扱いはどうなっているのか結構気になっていました。そこで、生山→米子間で「やくも7号」に乗ることを想定して、e5489で生山11:00発で検索してみました。
結果はこの通りで、普通列車しか検索されず「やくも」の臨時停車は考慮されていませんでした。これではJ-WESTカード会員向けの「eきっぷ」やチケットレス特急券が利用できません。運休は2月からGWを除いてほぼ恒久化されているのに、対応させていないのは怠慢と言うか不親切な印象はあります。
ちょうど生山駅が6月末でみどりの券売機プラスを導入し無人化されると聞いて、現地へ訪問がてら「やくも」の臨時停車の扱いがどうなるか確認しに行ってきました。生山駅のみどりの窓口で臨時停車する「やくも7号」で生山から米子まで指定席を利用したい旨を伝えました。
まず、マルス端末で照会してもe5489と同様に「やくも7号」の生山駅停車は反映されていませんでした。ネット(e5489)だけ非対応だと思っていたら肝心のマルスも非対応でした。そして、窓口氏は少し考えて席無し券と指のみ券の2枚発券しました。
席無し券の指定列車は「やくも7号」ではなく「やくも1号」になっています。「やくも」は列車名を指定しないダミーの席無し券は発券できないようで、とりあえず生山駅に停車する1号で発券したと思われます。指のみ券は生山駅の手前の新見駅から発券しています。当たり前と言えば当たり前ですが、先の根雨駅からだと新見→根雨間で座席が予約済みの場合は生山駅から座れません。
生山~米子間の営業キロは47.8Kmで、新見~米子間は78.8Kmなので50Kmを境に特急料金が変わります。なので、単純に新見~米子間の特急券で代用するわけにはいかず、こういう運用になっているんだと思います。仮に目的地が安来や出雲市であれば生山発でも新見発でも特急料金は同額なので、新見発の特急券で代用されて終わりだと思います。
おそらくほぼいないと思いますが、生山→根雨間で指定席を利用したいって客が現れたらどうなるか???所定のダイヤで両方に停車する列車がなく、マルス端末から席無し券は発券できないので、そういう場合は料補の登場かもしれません。