続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

留萌線廃線へ

 留萌線が全線廃止されることになりそうです。報道によると、来年3月末に石狩沼田~留萌間、2026年3月末に残る深川~石狩沼田間という具合に2段階で廃止するそうです。

 JR北海道は2016年10月の「JR北海道再生推進会議」で採算の悪い留萌線・深川~留萌間を廃止・バス転換したいという意向を示していて、沿線4自治体と協議をしていました。そのうち留萌市はバス転換に賛成の立場を取っていったん協議から離脱し、実質的に残り3市町と引き続き協議を進めていました。

沼田町の玄関口の石狩沼田駅 2016/12/5

 残り3市町のうち沼田町は深川市に通学する高校生がいることを理由に明確に廃線に反対の意思を示し、それに対しJR北海道は廃線に応じないのであれば沿線自治体による赤字分の負担を求め、協議は長く平行線を辿りました。

交換待ちの留萌線の列車:峠下駅 2016/11/26

 JR北海道は先日の協議の場で、まず来年3月末に石狩沼田~留萌間を廃止し、高校生の通学に配慮して3年間は深川~石狩沼田間の運行を継続し、その間の赤字分の負担は求めないという譲歩案を提示しました。沿線4自治体は最終的にそれを受け入れることでまとまりそうです。

留萌駅 2019/7/26

 留萌駅です。今は終着駅になっていますが、6年前までは増毛まで線路が延び、かつては国鉄羽幌線が分岐するジャンクションでした。古いながらも大きな駅舎が往時を偲ばせますが、8ヶ月後には駅としての役目を終えることになります。留萌市は駅跡地を再開発したいという意向があるようで、廃線後にはさっさと取り壊されて更地になりそうです。

留萌駅みどりの窓口と改札周り 2016/12/5

 きっぷ趣味的な面で注目すると留萌駅にはみどりの窓口(と近距離券売機)があります。JR北海道のみどりの窓口設置駅が廃線によって姿を消すのは紋別(名寄本線)、江差(江差線)、浦河と静内(日高本線)に続き4例目になろうかと思います。

留萌駅入場券(マルス券と総販券)

 こちらの入場券は留萌駅のマルスと総販の入場券です。総販券の入場券は現在では買えません。記憶力のいい方はすぐに気づいたかもしれませんが、留萌~増毛間最終日のものです。当時から留萌駅は16:20で窓口営業を終了していましたが、廃線前の多客に備えて最終日は20:30に、その前日は18:30に営業時間を延長していました。わざわざその延長している時間帯を狙って買ったきっぷです。

 個人的な希望としては、増毛の廃線の時のように期間限定のフリーパスや常備券の記念券の発売があって欲しいです。フリーパスは無人駅でのワンマンカー下車の際に運賃収受の必要がないので、混雑と遅延の緩和に威力を発揮します。常備券もちゃんとしたものを作れば、きっぷヲタが喜んで金を落とすのでやらない手はないと思います。

留萌線完乗の乗車券

 来年3月末での廃線が決定してしまうと、留萌線で留萌に行けるのはあと8ヶ月ほどになります。私自身も留萌線は5年ほどご無沙汰しているので、最後に何回か乗りに行こうかと思っています。