来月実施のダイヤ改正で平日運転の特急「スワローあかぎ」を土休日運転の特急「あかぎ」に統合し、毎日運転とすることになりました。「スワローあかぎ」は2014年3月のダイヤ改正での「スワローサービス」導入に伴って「あかぎ」から分離される形で登場しましたが、愛称としては9年で消滅することになりました。
新生「あかぎ」は特急「草津」と同様に車両は651系からE257系に変更されます。「着席サービス」導入に伴って全車指定席化され、グリーン車はなくなります。特急料金は現行「スワローあかぎ」と同じ着席サービスの料金が適用されます。
50Kmまで | 100Kmまで | 150Kmまで | 繁閑変動 | ||
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現・あかぎ | 自由席 | 520円 | 950円 | 1,360円 | なし |
指定席 | 1,050円 | 1,480円 | 1,890円 | あり | |
現・スワローあかぎ 新・あかぎ (指定席のみ) |
760円 | 1,020円 | 1,580円 | なし |
こんな感じで新生「あかぎ」の料金は現行「スワローあかぎ」のユーザーにとっては変更なく、現行「あかぎ」の自由席ユーザーにとっては値上げ、指定席ユーザーにとっては値下げになります。また、繁忙期・閑散期の料金変動はなくなり通年同額になります。
現在の上野→上尾の「スワローあかぎ」と「あかぎ」の特急券です。「スワローあかぎ」は着席サービス適用なので「特急券」で、「あかぎ」はB料金適用なので「B特急券」と価格だけでなく券名も異なっています。今後は760円の「特急券」に一本化されます。
現「あかぎ」の自由席は7両編成のうちの2両です。50Km以下の自由席特急料金が520円でB自由席グリーン料金(580円)よりも安いので、短区間の自由席利用客が多い印象です。そのボリュームゾーンに対して値上げをするのは増収に対して効果的ではありますが、利用者が離れるリスクもあると思います。
片や現「スワローあかぎ」は指定席6両・グリーン車1両(計398席)から指定席5両(306席)になって、供給座席数が90席程度減ります。コロナ禍でテレワークが浸透したことにより通勤需要が減っているので、これだけ座席を減らしても大丈夫と判断したのでしょうか?
通勤需要を掘り起こすためには平日の「あかぎ」は上野発着に拘らず、通勤客が見込める上野東京ライン経由で品川発着だとか、かつて存在した新宿発の復活も検討すべきだと思います。利用が低迷しているとしたらいつまで経っても大多数の列車が上野発着であることが一因だと思います。
いずれにしろ、今回のダイヤ改正は高崎線特急にとっては大きな変化だと思います。吉と出るか凶と出るかは分かりませんが。