続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

大阪ひだ

ひだ36号

◆種別:特急

◆区間:高山~大阪

 高山線の特急「ひだ」は名古屋発着ですが、1往復だけ急行「たかやま」をルーツとする大阪発着の列車(以下大阪「ひだ」と表記)があります。

 大阪「ひだ」は1999(平成11)年12月のダイヤ改正で「たかやま」の車両置き換え・格上げする形で登場し、この頃から増えることも減ることもなく今日まで続いています。岐阜~高山間は名古屋発着の「ひだ」と併結されて運転されています。

 昨年7月からキハ85系の置き換え用の新型車両としてHC85系が投入され、徐々にキハ85系を置き換えていきました。そして、来月のダイヤ改正で大阪発着分も含め「ひだ」の定期列車すべてHC85に置き換えられることが発表されています。

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ひだ25号:大阪駅 2021/10/17

 大阪「ひだ」の岐阜以西の東海道線区間の利用客は多くないですし、JRどうしでも他社車両の乗り入れは縮小する傾向が続いています。それゆえ個人的にはキハ85系の置き換え完了のタイミングで大阪「ひだ」は廃止になる可能性があると思っていました。でも、予想に反して車両を置き換えて存続することが正式に発表されたのでまずは一安心です。

 騒ぎになる前に乗っておこうと思い昨年8月に初めて大阪「ひだ」の全区間に乗車しました。お盆休みの最中でしたが、2日前に余裕で指定席が取れました。キハ85系の悩ましいところは頻繁に向きを変えて編成を組み替えるため、景色のいい当たり席を押さえられないことです。高山線の景勝地である飛水峡の景色を見たかったんですが、見事に逆側でした。

ひだ36号:高山駅 2022/8/12

 名古屋行きの16号にはソコソコ客が乗っていましたが、大阪行きの36号の客はまばらでした。私の号車は高山駅を15人程度で発車し下呂駅で1人乗ってきただけで、他に入れ替わりなく編成を分割する岐阜駅に到着しました。

岐阜駅での分割作業 2022/8/12

 岐阜駅では7分停車し分割作業を行います。この作業はHC85系になっても残りますが、キハ85系で行うのは間もなく見納めになります。名古屋行き16号は方向転換し、大阪行き36号はそのまま進み大阪に向かいます。

大阪駅に到着したひだ36号 2022/8/12

 その後はほとんど乗車はなく、京都駅でまとまった下車があり、車内は10人弱で大阪駅に到着しました。大阪から高山へは距離のロスはあれど名古屋まで新幹線に乗って「ひだ」に乗り換えた方が速くて本数も多いので、直通であっても利用は多くないように見えました。

特別展示のプレスリリース

 2月23日から3月5日に京都鉄道博物館でキハ85系とHC85系の特別展示が行われる予定です。HC85系は関西では初お披露目なります。車両公開とともに沿線の宣伝やグッズの販売も行われるようです。JR東海の車両が京都鉄道博物館で展示されるのは初めてのことなので、JR東海も関西地区でのHC85系の宣伝に力が入っているなぁと感じます。

 結局HC85系は下呂~高山間という短い区間しか乗れていないので、ダイヤ改正後にHC85系の大阪「ひだ」で長時間ゆっくり乗ってみるのもいいかなと思っています。

【補足:2023/5/2】

 京都鉄道博物館で展示されたキハ85系2両は所属元の名古屋車両区へ帰ることなく、福知山線経由で西舞鶴に回送されて京都丹後鉄道に譲渡されました。どうやら譲渡回送ついでの展示だったようです。