185
◆種別:特急
◆区間:横浜~伊東
JR東日本の185系は2021年3月のダイヤ改正で定期運行を終了しました。同年7月の快速「谷川岳山開き」号で臨時列車での運行も終了しましたが、今年の春から185系の臨時列車での運用が再開されました。
再開した意図は分かりませんが、今年3月のダイヤ改正で上越線特急を651系から臨時列車に使用していたE257系に置き換えました。運用を離脱した651系は順次廃車を進めているため、臨時列車に充当する車両が不足したことが主要因かなと考えています。
6月14日のJR東日本横浜支社のプレスリリースで7・8月に横浜~伊東間で185系を使用した全車指定席の臨時特急を運行する旨が発表されました。その名も特急「185(いっぱーご)」です。
185系のことを「いっぱーご」と呼ぶのは鉄ヲタが通ぶってる感じがして個人的には好きではないですし使わないんですが、プレスリリースに「語呂が良く親しみのある愛称名」とされているので、広く親しまれた呼び名ではあるようです。
運転日は7月12・19日と8月23・30日の4日間とされていました。最初この日を見た時何かの間違いじゃないかと思いました。なぜなら全部水曜日だったからです。土日に運転すると駅や沿線で185系を見たり撮影しようとしたりする人で混雑するのを嫌ったんでしょうか?水曜運転にした意図はそれぐらいしか見当がつきません。
乗りたいとは思いましたが、水曜日がどうしてもネックでした。でも、「えきねっと」で空席を見ると発売当初は満席状態ではあったものの時折空席が出ていて、タイミングが合えば往復確保できそうな気がしました。往復確保出来たら有休取って乗ろうと考えました。
まず先に復路の特急券が確保できました。列車名は「185」とカギカッコ付でそのまんまです。当然、着席サービス適用列車ではないので、通常期のB特急料金が適用され1,280円になっています。
その翌日には往路の特急券も確保できました。「185」の列車名の英語表記がどうなるか興味があったので、「えきねっと」予約を英語表記で発券できる駅で発券してみました。その結果「185」の列車名だけは「IPPAGO」にはならずそのままで、発着駅や日付・席番は英語表記になっています。これはこれで面白いきっぷです。
185系に乗るのは一昨年7月の快速「谷川岳山開き」号以来2年ぶりでした。乗ったとたんに何か懐かしい匂いがしました。末期は波動用の快速列車に充当されることも多かったので、座席に白い枕カバーがかかっているのは新鮮でした。
横浜を発車し熱海・来宮・宇佐美で運転停車した以外はノンストップでした。所要時間も「踊り子」の定期列車と大差ありませんでした。
土日の運転であればこの写真を撮るのも押すな押すなの大騒動で一苦労するところでしたが、水曜日だったので混みあうこともなく穏やかに写真を撮ることができました。まだ夏休み前の平日だったので子供がほぼいなかったのも大きかったと思います。
到着した列車は伊東駅2番線に止まったままで、そのまま復路の列車となりました。往復利用すると伊東に滞在できるのはたった1時間半なので、スタンプラリーをして駅前で丼を食べたらかなり慌ただしかったです。ホーム運用の都合はあるんでしょうが、もう少し伊東滞在時間があった方がよかったです。
かつて東海道線沿線に住んでいた頃「湘南ライナー」で帰る際は185系の列車を選んで乗っていました。高速域で唸りを上げるモーター音を聞きつつ缶コーヒーを飲みながら帰宅の途に就いたものです。
平塚通過 pic.twitter.com/OVwpBMM6jq
— imadegawa075 (@imadegawa075) July 12, 2023
今回2年ぶりに185系に乗ってこれが最後になるかもしれないと思ったので、高速で平塚を通過するところを録ってみました。スマホだったので若干雑音交じりですが往時の爆音を感じさせてくれました。
横浜駅到着後はゆっくり撮影する間もなくすぐに東京方面へ回送されました。
客層は私も含めほぼ鉄ヲタで異様に男性率が高かったです。車内イベントや記念乗車証の配布はなく(伊東駅前と復路の車内で乗車記念のクリアファイルは配ってました)、とにかく185系に乗ることを堪能するという一点に集中した列車で、乗客のニーズと提供側の意図がきれいに一致した感はありました。
その日の午後。JR東日本横浜支社のプレスリリースで「185」が好評につき9月2・3日に追加運転を行うことが発表されました。今度は土日です。土日に運転するなら有休消費して無理に水曜日に乗らないでもよかったかと思いましたが、土日は混雑(+混乱?)は必至だと思うので7月の平日に乗っておいて正解だったと勝手に解釈しておきます。