続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

名古屋おでかけきっぷ

名古屋おでかけきっぷ

 「名古屋おでかけきっぷ」は10月から発売されている名古屋近辺の在来線が1日利用できるフリーきっぷです。フリーエリアは以下の通りです。

【フリーエリア】

  • 東海道線:三河三谷~名古屋~関ヶ原、大垣~美濃赤坂
  • 中央線:名古屋~釜戸
  • 関西線:名古屋~亀山
  • 高山線:岐阜~美濃太田
  • 太多線:美濃太田~多治見
  • 武豊線:大府~武豊

 東海道線や中央線のフリーエリアが微妙に中途半端です。このフリーエリア設定は一体何なんだろうな?としばらく考えていたら、名古屋を中心に営業キロ60Km圏内(=運賃が990円の区間)であることに気づきました。

www.imadegawa075.net

 名古屋近辺の在来線が利用できるフリーきっぷと言えばまずは「青空フリーパス」が思い浮かぶと思います。現行の形では2005年から発売されているロングセラーで、フリーエリアは三重県の亀山以西と南勢、岐阜県飛騨地方を除き東海三県の在来線をほぼ網羅しています。

 「青空フリーパス」は土休日のみの利用に対し、「名古屋おでかけきっぷ」は毎日利用できます。逆に欠点は「青空フリーパス」は窓口や券売機で気軽に買えるのに対し、「名古屋おでかけきっぷ」は「EXサービス」の中の「EX旅先予約」からしか買えません。

EX予約トップ画面(PC用)

 「EX旅先予約」とは10月から「EX予約」が改悪(←あえてこう断言します)された際に新設されたサービスです。新幹線を降りた後の交通機関や観光プラン・宿泊先の手配ができます。「EX予約」や「スマートEX」のトップ画面にリンクがあります。

EX旅先予約トップ画面(PC用)

 リンクに飛ぶとこのようなトップ画面が現れます。シングルサインオンでEXサービスのアカウント情報が引き継がれているため、右上にEXサービスの会員IDとグリーンポイントの情報が表示されています。ここで利用日や人数は指定せず、エリアを「東海」に選択します。

東海エリアを選択

 そうすると下の方に「名古屋おでかけきっぷ」のボタンが表示されます。観光プランやホテルにレンタカーやカーシェアまで表示されてよく見るとおかしな画面です。この画面から購入できるわけではなく、ボタンを押すとさらにe5489の画面に飛ばされます。e5489のアカウント(WESTER ID)はなくても購入できますが、あった方が入力項目が少なくてラクです。

e5489の人数・利用日の選択画面

 ログイン後にこのような人数と利用日を選択する画面が表示されます。この次の画面で決済をして終わりです。決済方法はクレジットカードのみとなるようです。

 私が実際に利用した現物です。紛れもなくJR東海のトクトクきっぷであるにも関わらず、JR西日本のe5489経由で予約されている奇妙なきっぷです。予約後のきっぷの受け取りはフリーエリア内の窓口・指定席券売機となります。

ひとこと

 フリーエリアや価格は使いやすくコンパクトにまとまっていると思います。名古屋からのお出かけに使ってもいいですし、蒲郡や亀山といったフリーエリア周辺部から名古屋へ往復するだけでも割安になります。「EX予約」は専用のクレジットカードに年会費が必要ですが、「スマートEX」は年会費無料なので極端な話「名古屋おでかけきっぷ」を買うために登録しても損はしません。

 この発売方法はいま流行りのMaaS(Mobility as a Service)の一形態と理解していますが、「EXサービス」→「EX旅先予約」→e5489と3つのネット予約を遷移しないと購入できないので正直面倒くさいことこの上ないです。EXサービスかe5489でシンプルに発売するんじゃダメなんですかね?

 あと、「EX旅先予約」が新幹線を降りた後の交通手段を発売するというコンセプトであれば、きっぷの受け取りはフリーエリア内に限定せず、せめてJR東海管内の駅では受け取れるようにしておいて欲しいです。新幹線で名古屋や三河安城に到着してからきっぷの引き換えのために窓口や券売機に並ぶのはおよそスマートではないです。

使い勝手:★★★☆☆

お得感:★★★☆☆

当日発売:あり

小児用:あり