ラ・マルしまなみ
◆種別:快速
◆区間:岡山~尾道
2016(平成28)年の「瀬戸内芸術祭2016」と「晴れの日おかやまデスティネーションキャンペーン(岡山DC)」に合わせて、瀬戸内エリアを楽しむ観光列車として213系1編成を改造し、観光列車"La Malle de Bois"(ラ・マル・ド・ボァ)」としました。フランス語で「木製の旅行かばん」という意味だそうです。
最初名前を聞いた時には「ハァ( ゚Д゚)????」と思いました。この前年に登場した氷見線・城端線の「べるもんた」も語源はフランス語の"Belles montagnes et mer"(美しい山と海)です。JR西日本は本社の中枢部にお抱えのフランス人でも雇ってるんですかね?
「ラ・マル・ド・ボァ」も列車名としては長いので「ラ・マル〇〇〇〇」と日本語っぽく略され、目的地によって〇〇〇〇が入れ替わる感じです。
213系は観光列車化にあたり全車グリーン車化されました。文字やイラストの入った白いカッティングシートが貼られ、窓やドアはさりげなくカバンがデザインされています。ドア横にすごく小さいグリーン車マークが入っています。
また、ドアに自転車のイラストがある通り、この列車には自転車を積載するスペース(8台分)があります。このスペースを利用するには乗車前日までにサイクル利用券(無料)を発行してもらう必要があります。もっとも、実際に積み込む場合は折り畳んで携行袋に入れなければなりません。
車内は2列のリクライニングシートと窓側に向いた座席があります。リクライニングシートはごくごく普通の座席なので、窓側に向いた座席の方が人気があり先に埋まります。
「ラ・マルしまなみ」は2016(平成28)年10月からおもに土曜日に岡山~尾道間で運転されています。カバンの形をしたチケッターは運行当初(少なくとも2016年7月には)からありました。
尾道は観光地として既に有名であると同時に、近年はしまなみ海道の入口としての認知度も高まっていて、国内外のサイクリストに人気があります。自転車が無料で積み込めるので、この列車の運行区間としてはぴったりだと思います。
また、東尾道~尾道間の海沿いの景色のいい区間は徐行運転してくれるので、しまなみ海道や瀬戸内に浮かぶ多くの島々を眺めることができます。晴れていれば最高です。この景色は尾道から三原まで続き、三原駅前の三原港から離島へ行くフェリーも出ていてアクセスも悪くないので、個人的には三原まで運転してはどうかと思います。ただ、尾道と三原の間の糸崎駅が岡山支社と広島支社の境界駅なので、大人の事情があって難しいかもしれませんが。
「ラ・マル」シリーズは岡山~宇野間の「ラ・マルせとうち」、瀬戸大橋を渡り岡山~琴平間で運転される「ラ・マルことひら」があります。これらも乗る機会があれば別の機会に紹介します。