続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

スーパー北斗(キハ281系ラストラン)

スーパー北斗

◆種別:特急

◆区間:函館~札幌

 キハ281系ラストラン企画として10月22・23日に2日限り函館~札幌間で特急「スーパー北斗」が運転されました。

 キハ281系が登場した1994(平成6)年3月当時はキハ183系の「北斗」が幅を利かせており、キハ183系と区別すべく「スーパー」が付きました。キハ183系が「北斗」の定期運用から離脱し全列車が「スーパー北斗」となったのはキハ281系投入から24年も経った2018(平成30)年のダイヤ改正でした。

 全列車が「スーパー北斗」になったのも束の間、2020年3月のダイヤ改正でJR北海道の「スーパー〇〇」という列車名から全部「スーパー」が外されることになり、「スーパー北斗」もただの「北斗」になりました。なので今回の運転は2年ぶりの「スーパー北斗」の復活ということになります。

 停車駅は特徴的でした。1994年の投入当初に札幌~函館間を2時間59分で結んだ最速達列車のうち、2号は途中停車駅が東室蘭のみという今では考えられないような設定でした。今回のラストランでは当時の最速達列車の設定と同じく途中停車駅は東室蘭のみでした。

スーパー北斗
下り 停車駅 上り
08:35発 函館 16:37着
 
10:40着
10:42発
東室蘭 14:13発
14:11着
 
12:16着 札幌 12:38発
3時間41分 所要時間 3時間59分

 臨時列車な上に最高速度が落ちているので往時の2時間59分での運転は無理で最速達ダイヤとはいきませんでしたが、雰囲気は出ていると思います。また、2016年3月から北海道新幹線接続のために仁山経由で運転されていますが、今回のラストランの下り列車(札幌行き)ではかつて運行していた藤城支線経由で運転されました。

スーパー北斗号:函館線・苗穂~白石間 2022/10/22

 今回のラストランに先立って、8月末から試作車であるキハ281-901が登場当初の配色に戻され、ロゴも現行の”FURICO281”から登場当初の”HEAT281”に戻されました。そのキハ281-901が札幌方の先頭車(8号車)としてラストランの運用に入りました。

キハ281-901のHEAT281塗装:札幌駅 2022/10/23

 ”HEAT281”は”Hokkaido Experimental Advanced Train”の略で1992年の試作車完成から1994年の営業運転開始までこの塗装でした。営業運転開始後から2002年までは”HEAT281”は”Hokkaido Experess Advanced Train”の略となっていました。2002年以降はキハ283系と共通で現在の”FURICO281”となっています。個人的には”FURICO281”が一番馴染んでいます。

 さて、肝心の特急券ですが「えきねっと」の事前予約は早々に撃沈し、結果メールを受け取ってから再度アクセスしてみたところ、22日の札幌→東室蘭間の指定が取れました。

 しかし、当日接続列車のダイヤ乱れで乗り遅れてしまいパーになってしまいました。乗らずに帰るのははるばる北海道まで来た意味がないので、ずっと「えきねっと」とにらめっこしながら23日分の空席を探しました。

 当日の早朝に「えきねっと」で上りの札幌~東室蘭間をいったん確保し、その後駅で「HOKKAIDO LOVEパス」の指定券に引き換えました。こうなると東室蘭~函館間も乗りたいと思いましたが、そこは最後の最後まで空席は出ませんでした。途中停車駅が東室蘭だけで、途中駅での客の入れ替わりがあまりなかったことが指定が取りにくかった一因だったと思います。

 特に23日は最後の最後の運転だったので、札幌駅は9月30日の定期運行最終日と負けず劣らず多くの人が詰めかけていました。

スーパー北斗号:札幌駅 2022/10/23

スーパー北斗の電光表示:札幌駅 2022/10/23

 札幌駅の電光表示案内板です。号数のない「スーパー北斗」の表示は非常に珍しいと思います。また、「停車駅は東室蘭です」となっていて、東室蘭にしか停車しないことも表示されています。

吊り下げ式の乗車位置案内板:札幌駅 2022/10/23

 驚いたのが札幌駅のホームに「スーパー北斗」の吊り下げ式乗車位置案内板が下がっていたことです。こういうものは列車名がなくなると用済みになり早々に処分されそうなものですが、よく残っていたなと思いました。この2日間のラストランのために奥から引っ張り出して吊るしたんだと思いますが、心憎い演出だと思いました。

スーパー北斗号:室蘭線・東室蘭駅 2022/10/23

 定期列車が全列車停車する新札幌・南千歳・苫小牧といった駅にも運転停車せずにゆっくり通過していきました。ただ、乗ってしまうと案外あっけないもので、定刻で東室蘭に到着していまい、感慨に浸る間もなくあっという間に函館に向けて発車してしまいました...。

 すべての運用を終えたキハ281系は函館駅ホームから見える函館運輸所の片隅に留置されています。少しずつ五稜郭車両所で解体でされているようですが、せめて1両ぐらい保存するという話はないんですかね?


 2022年の記事はこれで終わりです。誰得ですがGoogleAnalyticsのPV数で今年1月1日から12月27日までによく読まれたトップ5の記事を拾ってみました。

 まさか去年の2月に書いた記事がトップとは思いませんでした。検索経由の流入が多く、新幹線Wきっぷをなくしたことは鉄ヲタ以外にも影響が大きかったことが伺えます。

 みどりの窓口閉鎖駅や無人化駅を訪れた記事はいくつか上げていますが、こちらの記事が2位・3位でした。なんでこの2駅かと思いましたが、いずれもGoogleのDiscoverで拾われたっぽいです。言わば神風が吹いた感じです。

 JREポイントで新幹線に乗る方法をまとめた記事が4位でした。検索経由の流入が多かったので、やり方を調べるついでに読まれたのかもしれません。きっぷに引き換えるのは邪道なので、良い子は真似してはいけません。

 こちらの記事が5位でした。ただ、この記事はDiscoverで拾われたわけではないようなので、なぜ上位になったのか謎です。茅野・上諏訪という知名度のある駅でみどりの窓口が閉鎖になった意外性で注目されたのかもしれません。

 今年も東へ西へひたすらみどりの窓口閉鎖駅や無人化されそうな駅を回っていたような気がします。ただ、今年仕事上でまぁまぁ大きな変化があったので、それが来年にどう影響を及ぼすかまだ読めないところです。金と気合いと時間があれば大きくは変わらないと思いますが…。

 新年は1月4日から再開します。