続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

日通旅行営業終了

日通旅行営業終了

 日本通運(日通)の子会社である日通旅行が3月末で65年の歴史に幕を下ろしました。旅行業界では老舗で準大手の一角にあったので、1月にその発表があった時には驚きをもって受け止められました。

 日通は2019年に策定した「日通グループ経営計画2023」の中で、コア事業である物流事業に注力する一方で、低収益事業の抜本的改革を打ち出していました。その過程において、旅行事業は業界を取り巻く環境の悪化により当面は改善の見込みがないと判断され、整理の対象になりました。新型コロナが後押ししたのは間違いないでしょうが、それ以前から検討されてきたことのようです。

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日通旅行新橋旅行センター 2021/3/29

 旅行会社発行のきっぷの収集までは手が回っていなかったんですが、準大手の一角にあった会社が解散することになり、その会社の窓口が職場からさほど遠くない新橋にあったので、昼休みに抜け出して行ってきました。

 新型コロナの影響で完全予約制となっていて、来店には事前の予約が必要でした。旅行会社に来店予約をしたのは初めてです。また、旅行会社にありがちなカウンターはなく、入口の受付に内線電話が置いてあり、それで中の係員を呼び出して注文する仕組みでした。

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 営業終了後は対応できないため、3月31日まで出発分の発券に限られました。そのため、その日の特急「湘南」関係のきっぷと他いくつか購入しました。発売箇所は「〇通 日通仕入2F」という表記になっています。あと2日で〇通の表記がなくなるのはにわかに信じられませんでした。

 3月末に営業を終えた日通旅行は今月中に清算が完了し、会社が解散する予定です。一言で親会社による不採算部門の整理と言ってしまえば簡単ですが、私自身もかつて不採算部門に所属し冷や飯を食わされた経験があるので他人事とは思えませんでした。日通旅行で働いていた要員は本体の物流事業に移すとのことで、しばらく慣れない仕事を強いられる可能性はありますが、路頭に迷うことはなさそうなのはせめてもの幸いに思えます。