続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

花輪線振替輸送依頼書

 花輪線は昨年8月の豪雨災害での線路への土砂流入や護岸流出により鹿角花輪~大館間が不通になっています。その9年前(2013年)8月の集中豪雨でも一時全線不通になっており、たびたび大雨の被害に遭っています。40Km弱の区間で被害が54カ所にも及び、復旧は今年4~5月ごろとアナウンスされています。

大館駅前で発車を待つ花輪線代行バス 2022/12/17

 振替輸送として不通区間を利用する場合、JRが手配するJRバス東北の代行バスの他に秋北バスが運行する路線バス「大館花輪線」も利用できます。さらに鹿角花輪~大館間の利用に限り高速バス「みちのく号」まで利用できます。

みちのく号(左:秋北バス 右:岩手県北バス):いずれも大館駅前 2022/12/17

 「みちのく号」は秋北バスと岩手県北バスが共同運行する盛岡~大館間の高速バスです。大館市内から鹿角八幡平ICまでは一般道を、鹿角八幡平IC~盛岡IC間は東北自動車道を走ります。

 運行開始は東北新幹線が開通した1982(昭和57)年と地方の高速バスにしては古く、当初は1日6往復設定されました。東北自動車道の全線開通によって本数を増やすとともに所要時間を短縮し、コロナ禍で減便された現在でも1日14往復設定され、完全に花輪線を凌駕しています。花輪線にとって「みちのく号」は目の上のタンコブ的存在ですが、不通となってはそうも言ってられないのでしょう。

 せっかくなのでここで盛岡~大館間で花輪線と「みちのく号」の比較をしてみます。「みちのく号」は盛岡駅西口発着で比較し、鹿角花輪・大館とも駅前に乗り入れます。

     花輪線     みちのく号 
盛岡~鹿角花輪 運転本数 6.5往復 14往復
所要時間 約2時間 約1時間25分
運賃 2,000円 1,900円
盛岡~大館 運転本数 5.5往復 14往復
所要時間 約2時間50分 約2時間20分
運賃 2,640円 2,500円

 花輪線の運賃は盛岡~好摩間のIGR部分が合算されて割高になる不利はあるにしても、数字だけで比較すると花輪線が勝っている要素がありません。道理で利用客が減り続けているわけです。ただし、花輪線は土休日になると「いわてホリデーパス」(1日2,500円)が全線で利用できるので、日帰りで往復する場合は「みちのく号」より大幅に安くなります。


 上でも書いたように振替輸送で鹿角花輪~大館間に限って「みちのく号」が利用できます。JR東日本の説明資料によると、事前に鹿角花輪もしくは大館駅の窓口で「振替輸送依頼書」を発行してもらう必要があります。

大館駅発行の路線バス振替乗車票

 「あきたホリデーパス」を呈示して大館駅で発行してもらった「路線バス振替乗車票」です。JR東日本の説明資料に記載の「振替輸送依頼書」ではなく、あくまで「振替乗車票」です。通番の入った印刷物で、行き先駅にチェックを入れ、発行日にチケッターで日付を入れています。大人・小児の区別はなく、行き先駅に盛岡駅があるのが特徴的です。

 ちなみに発行者は大館駅長になっていますが、大館駅は2018年12月に東能代駅管理下の業務委託駅となり駅長がいなくなっています。また、岩手県交通は2015年3月で「みちのく号」の運行から撤退しているので、それ以前に印刷したものを使い続けているのかもしれません。

鹿角花輪駅発行の振替輸送依頼書

 一方、同様に帰りの鹿角花輪駅で発行してもらった「振替輸送依頼書」です。こちらはJR東日本の説明資料のとおり「振替輸送依頼書」です。コピー用紙を切った簡素な紙切れで、日付はゴム印押しで通番は手書きです。左半分は駅控となっていて、切り取って駅で保管していました。

 こちらは大人・小児の区別があり、乗車駅・降車駅・路線バスか高速バスかにチェックを入れる様式です。鹿角花輪駅も2021年12月で業務委託化されており大館駅と同様に駅長はいなくなっています。

 花輪線の振替輸送の紙切れは山田線の時のように統一感がなく、様式がバラバラなのはちょっと違和感があります。それにJR東日本の説明資料には「振替輸送依頼書」の交付を申し出よと書いてあるのに、大館駅で貰ったものは「路線バス振替乗車票」です。

 中の人間ではないのでこういう違いが発生する理由は分かりませんが、一点考えられるとしたら大館駅は秋田支社で鹿角花輪駅は盛岡支社であるという管轄支社の違いなのかなと思います。JR東日本は大きな組織ゆえ、支社が異なればやり方も異なることがあるようなので。

14:40で営業終了した鹿角花輪駅のみどりの窓口 2022/12/17

 あと、「路線バス振替乗車票」もしくは「振替輸送依頼書」を発行してもらうには営業時間中に窓口に出向く必要がありますが、鹿角花輪駅のみどりの窓口は14:40で閉まってしまいます。きっぷがあってもこれらの紙切れがないと路線バスや「みちのく号」での振替輸送が受けられないので、もう少し何とかならんもんかなと感じました。

 ちなみにこれら紙切れはバス降車時に回収されますが、秋北バスと岩手県北バスに1,200円ずつお布施しこうして手元に残って(残して)います。ついにこういうものも収集対象になってしまいました...。