ニセコ
◆種別:特急
◆区間:札幌~函館(小樽・倶知安経由)
函館線の山線から定期特急列車が消えたのは1985(昭和61)年11月の国鉄最後のダイヤ改正でした。その後は「ニセコスキーエクスプレス」などニセコへの冬季のスキー列車が設定されていましたが、それもなくなりました。
2012(平成24)年の8月に「北海道デスティネーションキャンペーン」に合わせて、札幌~函館間を山線経由で特急「ヌプリ」が運転され、その後は毎年8月か9月にニセコ・倶知安方面への臨時特急が設定されるようになりました。
今年は特急「ニセコ」として札幌~函館間で、9月5~7日、10~14日の8日間の運転でした。ダイヤは以下の通りで、札幌~函館間を約5時間半かけて往復するような感じでした。
ニセコ号 函館行 |
ニセコ号 札幌行 |
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7:57発 | 札幌 | 19:27着 |
8:40着 8:44発 |
小樽 | 18:48発 18:40着 |
10:01着 10:04発 |
倶知安 | 17:33発 17:27着 |
10:17着 10:18発 |
ニセコ | 17:13発 17:06着 |
11:27着 11:37発 |
長万部 | 15:58発 15:47着 |
13:18着 13:24発 |
新函館北斗 | 14:22発 14:21着 |
13:40着 | 函館 | 13:58発 |
途中停車駅では停車時間の間に特産品の販売や、上り下りとも倶知安~ニセコ間では観光協会スタッフによる車内販売もあり、観光列車的なイベントも盛り込まれました。
車両は苗穂運転所所属のキハ183系でした。3両編成のうち2両が指定席で1両が自由席でした。私が乗車したのは金曜日でしたが、自由席には発車前から15人程度並んでいました。翌朝札幌駅で見たときにはもっと長い行列ができていました。この列車はそんなに混むイメージはなかったので、意外に感じました。
おそらく、この列車がそこまで混み合ったのは「HOKKAIDO LOVE! 6日間周遊パス」や「大人の休日倶楽部パス」の期間中で利用しやすかった点のほかに、キハ183系での運転が今年で最後になるのではないかと思われた点もあると思います。今月、波動用に使われるキハ261系5000番台(はまなす編成)がデビューし、来年も「ニセコ号」が運行される場合はこちらが充当される可能性があるからです。
指定席を利用するという前提で「えきねっと」で仕込んでおき、「HOKKAIDO LOVE!周遊パス」と併用しました。きっぷ的に函館→札幌では「北斗」と変わらず面白くないので、あえて函館→手稲にしてみました。実際に手稲まで乗車する予定でしたが、夕飯が食べたくなったので小樽で降りています。
個人的には北海道新幹線が札幌まで延伸される際に函館線の山線の一部または全部が廃線になると予想しています。今年3月のダイヤ改正で投入されたばかりのH100系と、引退が迫るキハ183系がこうして交換するのも山線の歴史の一部として記憶されるんじゃないでしょうか。