新快速Aシート
◆種別:新快速
◆区間:野洲~姫路・網干(1日2往復)
2019年3月のダイヤ改正で、JR西日本の新快速の一部列車に有料座席「Aシート」が設定されました。「JR西日本グループ中期経営計画2022」に線区価値の向上というテーマがあり、新快速の一部列車に特急列車と同タイプのテーブル付きのリクライニングシートやコンセント、荷物スペースを設置した有料座席が用意されました。
「Aシート」は12両編成の9号車の1両で座席は46席です。223系1000番台の車両2本に改造を施しました。3ドアのうち中央のドアは埋められ、目立つように青い帯が貼られています。遠目から見ると521系のようです。
最新のダイヤでの「Aシート」設定列車は以下の2往復だけです。平日と土休日で大きくダイヤが変わります。運行開始から3年近く経ちますが、新型コロナの影響もあってか運行当初から本数が増えることも区間が伸びることもなく、様子見の雰囲気が続いています。
【下り】
停車駅 | 平日 | 土休日 | ||
---|---|---|---|---|
1号 | 3号 | 1号 | 3号 | |
野洲(発) | 10:59 | 20:59 | 11:59 | 19:28 |
京都(発) | 11:30 | 21:29 | 12:30 | 19:59 |
大阪(発) | 12:00 | 22:00 | 13:00 | 20:30 |
三ノ宮(発) | 12:22 | 22:23 | 13:22 | 20:53 |
姫路(着) | 13:02 | 23:04 | 14:02 | 21:34 |
網干(着) | - | 23:16 | - | - |
【上り】
停車駅 | 平日 | 土休日 | ||
---|---|---|---|---|
2号 | 4号 | 2号 | 4号 | |
網干(発) | 7:22 | - | - | - |
姫路(発) | 7:35 | 18:10 | 8:40 | 16:10 |
三ノ宮(発) | 8:20 | 18:52 | 9:21 | 16:52 |
大阪(発) | 8:48 | 19:15 | 9:45 | 17:15 |
京都(発) | 9:19 | 19:46 | 10:15 | 17:46 |
野洲(着) | 9:49 | 20:16 | 10:43 | 18:16 |
平日の2・4号は区間によってそれなりに通勤客で埋まりそうな感じがしますが、1号は日中の閑散時間帯ですし、3号は夜遅すぎます。休日の2・3号はお出かけに便利そうですが、1・4号は中途半端な時間帯です。とにかく本数が少なくて、乗りたいときに気軽に乗れないなという印象です。
運行当初は全車自由席で、空席に着席しAシートに乗務している車掌に下車駅を申告し、500円の乗車整理券を購入する仕組みでした。通常「ホームライナー」等の乗車整理券は駅で発売し座席が確保されますが、Aシートについては駅での乗車整理券の発売はなく、乗ってみないと座席があるかどうかも分かりません。
乗車整理券はこのような様式のレシート券です。JR西日本管内で乗車整理券が発売されたのは2011(平成23)年に「はんわライナー」が廃止されて以来だと思います。
様式的には下車駅と乗車日と発券時刻が大きく印字されているのが特徴です。この券は土曜日のものなので、発券時刻から判断すると姫路駅から2号を利用したものと推測できます。ちなみに交通系ICカードでの決済もできるそうです。
ただ、この仕組みは事前に座席が確保されているわけではなく、あくまで空席を利用した際に追加料金を支払う仕組みなので、着席サービスとは言えません。満席で座れないことも当然ありえます。せっかくe5489でチケットレス乗車ができる仕組みがあるのに、なんで車内発売の乗車整理券方式にしたんだろうなと思いました。
そんなAシートでしたが、2020年12月より定員制46席のうち12席を指定席に変更し、みどりの窓口やe5489で指定席券を発売するようになりました。2021年7月からは指定席が20席に増え、ついに来月のダイヤ改正で定員制だった残り26席も指定席となり、全車指定席化されます。車内で発売するレシートの乗車整理券もなくなります。
Aシートの指定席券については別の記事で取り上げます。これまた複雑な料金体系になっています。