続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

陸奥横浜

 大湊線・陸奥横浜駅は下北半島の中間の青森県横浜町にあります。横浜と言うと神奈川の横浜を思い浮かべる人が大半だと思いますが、横浜としての歴史は青森の横浜の方が古く、江戸時代にはその名を記した書物があるそうです。

陸奥横浜駅窓口と無人化の掲示 2021/2/14

 陸奥横浜駅は一昨年3月のダイヤ改正前までPOS端末のある業務委託駅でしたが、現在では無人化されています。くしくも無人化されたのが開業100周年のタイミングでした。しかし、コロナ禍前の2019年度の1日あたりの乗車人員はわずか67人で、今までよく有人窓口が維持されていたなと思わざるを得ない数値です。

 無人化の1ヶ月前の一昨年2月に11年ぶりに訪れました。前回は「スリーデーパス」を片手に東北新幹線新青森開業を前に青い森鉄道に転換される東北線沿線をうろついていて、「きらきらみちのく」の乗り納めも兼ねて降り立っていました。

 その時買ったのが初乗りの乗車券と系統分離される前のいわゆる「青森いなほ」の特急券でした。列車を待っている間、他に客がいなかったので駅員のおっちゃんと雑談をしていました。

:「どこから来た?」

:「あっちの横浜から来ました」

:「ハハハハ!そりゃ遠いところから!こっちの横浜もいいところだろ?」

 そんなやり取りがあったのを妙に鮮明に覚えています。

陸奥横浜駅でのお買いもの

 11年ぶりに訪れたわけですが大したものは買ってませんでした。実はこの日の早朝に福島県沖地震が発生していて、早々に東北新幹線の終日運休が決定していました。思いがけず帰りの足が消えてしまい確保に必死な状態でした。

 このきっぷを追加で買ったのは、新幹線が不通になったことで急遽設定されたJALの青森発の臨時便を見つけ、予約センターに電話してその座席を確保できた後でした。青森の横浜から帰る目途が立ったので、あっちの横浜のきっぷを買って実使用してきました。

陸奥横浜駅 2021/2/14

 2021年12月30日付の当地の日刊紙「デーリー東北」に無人化され取り壊しの可能性のあった陸奥横浜駅駅舎をJR東日本から地元の横浜町が取得し、町民の憩いの場や特産品PRの場として活用する方針であるというニュースが出ていました。

 無人化されるとJRとしては管理を簡素化し税金を浮かせるために、駅舎とは呼べない風防のようなものに建て替えられてしまうことも多いですが、町の中心部にあって1920年に完成した当時の原型を残すこの駅舎に対しては町民の愛着も強いようで、町が取得する方向となったようです。今月からJRが改良工事に着手し、8月下旬に町に引き渡されるそうです。

陸奥横浜駅と「日本一の菜の花畑」の看板 2021/2/14

 駅舎が町に引き渡された後にはこっちの横浜がどんなところか3度目の訪問をしてみたいと思います。なにせ「日本一の菜の花畑の町」でホタテの産地だそうですし。