あけぼの(臨時)
▼種別:特急
▼区間:上野~青森
(青森駅)
今年3月のダイヤ改正で寝台特急「あけぼの」の定期運行が終了し、多客期の臨時列車として運転されることになりました。GWにさっそく臨時列車として設定されました。ただし、編成もダイヤも定期運行のころとは様変わりしました。
まず、編成は下記のように8両から6両に減車され、A寝台1人用個室「シングルデラックス」や指定席の「ゴロンとシート」はなくなりました。B寝台1人用個室「ソロ」も2両から1両に減っています。 また、定期時代には上り下りともB寝台車を寝台料金なしで利用できる区間があったものも、臨時化の際になくなりました。
定期 [Lゴ][B寝][B寝][B寝][B1][B1][A1][ゴ]
臨時 [B寝][B寝][B寝][B寝][B1][B寝]
(←上野) (青森→)
また、ダイヤも大きく変わりました。
上野 酒田 秋田 大館 青森
定期下り 21:16 →→ 5:00 → 6:38 → 8:32 → 9:52
臨時下り 21:33 →→ 6:48 → 8:57 → 10:49 → 12:19
定期上り 6:58 ←← 23:01 ← 21:23 ← 19:44 ← 18:23
臨時上り 6:20 ←← 22:19 ← 20:32 ← 18:36 ← 17:11
下りの所要時間が12時間36分から14時間46分と2時間以上余分に要するようになっています。夜の9時半に上野を出て、青森に着くのは昼過ぎです。単純に昼ごろに青森に着きたいのであれば、東京8:40発の「はやぶさ7号」に乗れば新青森に11:51に着くことができます。反面、東京対山形県庄内・秋田県南部に対しては朝ちょうどいい時刻に着くことができ、使いやすくなったと言うこともできます。
逆に上りの所要時間は30分ほどの増加で済んでいます。「あけぼの」には車内販売がないため、夕飯は弁当を買いこむか乗車前に済ませる必要があるんですが、実際に利用してみて青森発17時ちょっとというのはちょっと早過ぎるなぁ…と感じました。
GW前半戦に北海道へ行った帰りに臨時化された「あけぼの」に乗ってきました。日曜発の月曜着の列車だったので、B寝台は容易に取れたものの、1両だけ連結されている「ソロ」は発売後すぐに満席になり、なかなか空席が出ませんでした。ところが、前日朝の出かける前に空席を聞いてみたところ、「4席ありますよ」とのことでしたので、すぐに変更しました。廃止直前にはヤフオクで何万円にも高騰していたソロでしたが、このように定価で乗車できています。
(新青森駅)
青森駅発車時には半分程度の乗車率でしたが、最終的には7割程度は乗車していたようでした。さすがにB寝台の上段はちらほら空きが目立ちました。繁忙期とはいえ、「利用状況の低迷」により廃止にされた列車にしてはそんなに悪くない数字だと思います。
臨時の「あけぼの」は今年の夏も青森発7月31日~8月17日、上野発8月1日~18日に運転されます。お盆の期間だけ設定されるのかと思いきや、青森ねぶたや秋田竿灯など東北の夏祭りに合わせて8月頭から運転されるようです。春にはなかった「あけぼの」を利用して青森に行く「びゅう」のパックツアーも設定されているようですので、日によっては寝台をとるのに難儀するかもしれません。個人的には指定をとるのに多少苦労するぐらいでないと、臨時列車としての存続も期待できない気がします。