GV・SLぐんま横川
◆種別:快速
◆区間:高崎~横川
昨年11月でJR東日本高崎支社管内で運行されていたディーゼル機関車(DL)・電気機関車(EL)牽引の客車列車の運行を終了しました。
今後の客車列車の運行はSL牽引に一本化されるんだろうなと思っていましたが、そうなりませんでした。今年の夏臨からGV(電気式気動車:Generating Vehicle)牽引の列車が登場しました。その第一弾として7月19・20日に高崎~横川間で快速「GV・SLぐんま横川」が、21日に高崎~桐生間で快速「GV・SLぐんま桐生」が設定されました。
牽引に使用されたGVはGV-E197系です。GV-E196・7系は老朽化してきた事業用の機関車を置き換えるために、2021年から2024年にかけて製造された砕石輸送用の気動車です。通常は両運転台構造のGV-E197系と、砕石を積むホッパ車であるGV-E196系とセットで運用されています。


今回客車牽引に使用されているGV-E197系はホッパ車と連結する前提ではなく、車両牽引用に製造された200番台のTS08編成という車両で、201・202と2連セットで運用されます。
私は乗車当日に初めてGV-E197系の現物を見たんですが、やっぱり顔が201系そっくりだなと思いました。201系はJR西日本の大和路線で今年3月のダイヤ改正まで走っていましたが、JR東日本管内では中央快速線を最後に2010年に引退していたのでちょっと懐かしく感じました。
当日の往路(横川行き)は横川方にGV-E197系TS08編成が連結され12系客車3両を牽引し、復路(高崎行き)は高崎方にSLのC61-20が連結されてプッシュプル形式で運転されました。
列車名はGV牽引となる往路が「GV・SLぐんま横川」、SL牽引となる復路は「SL・GVぐんま横川」となりました。SLが急遽C61に代走となりましたが、チケッターはちゃんと高崎統括センターのC61の絵柄入りのものが使用されています。
SLは当初D51-498が牽引予定でしたが急遽C61-20による代走となりました。前日19日の往路の運転でブレーキを解除しないまま発車したことによりD51が故障してしまい、途中の安中で運転を打ち切り復路は運休となりました。翌21日に高崎~桐生間で運転予定だった「GV・SLぐんま桐生」は往復とも運休になったようです。
なので、7月3連休中に設定されたGV牽引の列車にまともに乗車できたのは20日のみでした。私は19日の指定席争奪戦に出遅れてやむなく20日の指定を取ったんですが、結果的に幸運だったと思います。
こうして史上初(?)のGV牽引の客車列車に乗車できたわけですが、新しい客車列車の歴史が始まったなと感じました。GVは見た目こそ電車っぽいですが実際は気動車なので音は完全に気動車です。そのギャップに戸惑いましたが、そのうち慣れていくのかもしれません。