続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

東京往復割引切符

東京往復割引切符

 以前の記事でJR九州で発売されている「東京往復割引きっぷ」を紹介しましたが、今回はそれではなくJR北海道で発売している「東京往復割引切符」です。

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 「東京往復割引切符」は札幌(市内)および函館から首都圏フリーエリアへ東北新幹線で往復する特急料金を含まない乗車券タイプの6日間有効の往復+フリーエリアタイプのトクトクきっぷです。フリーエリアは概ね東京電車特定区間東京モノレールりんかい線(東京臨海高速鉄道)となっています。

 このきっぷはあくまで東北新幹線経由なので、寝台特急でIGRいわて銀河鉄道青い森鉄道経由の利用する場合は別途運賃が必要で、以前紹介した船車券を事前に購入するか、車内で精算する必要があります。

 正規運賃との比較をしてみます。通常運賃は各出発地から東京都区内までの往復割引適用後の運賃です。

         東京往復割引切符   通常運賃    割引率

札幌(市内)      14910円     26040円    42.7%

函館          12340円     21380円    42.3%

 いずれも42%台という割引率でかなり安いです。ジパング倶楽部(3割)と往復割引を重複適用させても37%引なので、いかに安いかがわかるかと思います。これに東北新幹線はやぶさ」を利用した場合の特急料金を加算すると以下のような感じになります。

         東京往復割引切符   特急料金     合計

札幌(市内)      14910円     19740円    34650円

函館          12340円     16640円    28980円

 この金額はレガシーキャリア(JAL・ANA)の片道の正規運賃もしくは、早割(事前購入割引)の往復運賃と概ね同じぐらいです。なので、トータルで対航空機を意識した値付けになっているんだと思います。

 ちょっとここで脱線してみます。JR東日本でもこのきっぷのような管内各地から特急料金を含まない首都圏への往復+フリーエリアタイプの「東京週末フリーきっぷ」というきっぷを発売しています。その名の通り原則土日で利用するきっぷです。「東京週末フリーきっぷ」の北東北発で同様の比較をしてみます。

      東京週末フリー   通常運賃    割引率

青森    14710円      18260円    19.4%

八戸    14190円      16980円    16.4%

秋田    13680円      17680円    22.6%

 通常運賃の条件はさきほどと同じです。いずれも函館発の「東京往復割引切符」よりも高いという逆転現象が起きています。こうして並べてみると北東北発の「東京週末フリーきっぷ」の割引率の渋さが際立ちます。 

 もう少し掘り下げて価格以外で両商品の比較をしてみます。

               有効日数  出発日   超繁忙期利用制限  当日発売

東京往復(JR北海道)  6日     通年         なし         可

東京週末(JR東日本)  2日     主に土曜      あり         不可

 「東京週末フリーきっぷ」のメリットが何一つありません。「東京週末フリーきっぷ」がダメ過ぎるのか、「東京往復割引切符」が素晴らしすぎるのかの判断は読者にお任せします。このことに気付いている人はやはりいて、函館発の「東京往復割引切符」を調達して本州内で内方乗車・前途放棄して使用している人がいます。

【ひとこと】

 かなり脱線しましたが、特急料金込みの価格での対航空機(レガシーキャリア)を意識してか、相当に安い設定になっています。フリーエリアで6日間利用できるのもステキです。ただ、来年3月の北海道新幹線開業時に何らかの改廃(おそらく改悪)があるような気はします。

使い勝手…★★★★★

お得感…★★★★★

当日発売…あり

小児用…あり