続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

E351系1周忌

 今日はJRグループのダイヤ改正日です。個人的にはやはり中央線特急の全車指定席化とE353系への車両統一が一番身近なトピックです。 

 1年前の今日はE351系の定期運行最終日でもありました。E351系の後継となったE257系も今日のダイヤ改正で中央線特急の定期運行から外れ、2世代後のE353系に置き換えられます。E351系が走っていたことが遠い昔のように感じられます。

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スーパーあずさ15号:中央線・下諏訪~岡谷間 2018/2/10

 E351系は平成5年に登場しました。JR東日本の車両形式の頭にEが付くようになった最初の車両でもあります。高速バスに対応するため曲線区間のスピードアップを目指し、JR東日本の特急型車両としては初めて曲線で車体を傾ける制御付き自然振り子装置を搭載しました。

 このまま183・189系で運転されていた「あずさ」・「かいじ」を置き換えていくと思われましたが、E351系が最初の5編成×2から増備されることなく、代わりに平成13年に登場したE257系によって置き換えが進みました。E351系は車両の維持費が高く、軌道への負荷が大きかったので、増備は検討から外したという話は聞きます。

 個人的には新しいがゆえに車内が煌々と眩しかったE257系よりは、適度に薄暗かったE351系の方が車内で落ち着けて好きだったので、選んで乗っていました。しかし、2〜3年前から車体はボロボロで揺れもひどく、車内の水回りの故障も目立ってきていました。それが改善されず放置されているようにも見えたので、他線区への転用はないだろうなという雰囲気は薄々感じていました。

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 運行が終了するともう乗れなくなってしまう(団体向けの葬式ツアーにはあまり心が動かないので)ので、仕事帰りに最終日の「スーパーあずさ33号」に乗ってきました。

 この列車はE351系の「スーパーあずさ」として新宿駅を発車する最後の列車でした。「スーパーあずさ」に限定しなければ「中央ライナー7号」が最後でした。

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新宿駅にあふれる人々 2018/3/16

 最終日は金曜日ということもあり、こんな感じで多くの人が夜の新宿駅に集まっていました。この写真は向かいのホームですが、列車が横付けされたホームは人が多すぎて歩けなかったほどです。E351系がこんなに人気があったとは驚きです。

 また、車内ではE351系が明日のダイヤ改正を前に引退する旨が電光ディスプレイで表示されていました。こういうことは今まであまりなく、粋な計らいだと感じました。車内の揺れで見にくいですが、だいたいは読めると思います。

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スーパーあずさ33号:中央線・大月駅 2018/3/16

 本当はもう少し乗りたかったところですが、あまり遠くまで行くと家に帰れなくなるので大月駅で下車し、E351系に別れを告げました。最後はミュージックホーンを高らかに鳴らして発車していきました。新宿駅発車時点では指定席のデッキまで立ち客でいっぱいでしたが、大月駅を発車する頃にはだいぶ空きが目立っていました。

 その後、E351系は4月6日の団体専用列車によるラストランを終えて、1両も転用も保存もされることなく全て解体されました。JR東日本の車両では唯一の車体傾斜式車両だったので、1両ぐらい鉄道博物館で保存されないかなと期待したんですが。まさか国鉄型の189系より先に形式消滅することになるとは思いませんでした。早いものでもう1年になります。