続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

三江線廃止から1年

 今日3月31日は石勝線夕張支線の最終営業日です。そして、三江線の廃止から丸1年になります。本州で100kmを超える路線の廃止は三江線が初めてでした。私は前日から現地入りし、三江線の最後の最後を追いかけていました。もう1年経つとは早いもんです。

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三江線・江平~作木口 2018/3/31

 普段の三江線は1両編成でしたが、最終日の一部列車はこのような3両編成で運転されました。この9424Dの先頭車両は木次鉄道部、2両目は広島運転所、最後尾が所定の浜田鉄道部の神楽ラッピング車という廃止直前の混雑対策で近隣から車両をかき集めていました。

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石見川本駅での列車交換 2018/3/31

 石見川本駅での列車交換の様子です。右は先ほどの9424Dが化けた9426Dです。それこそホームから人が溢れそうになっていて、積み残しも発生していました。積み残された人は予め用意されていたバスで移動していました。

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打ち上げ花火を背に宇都井駅を発車する三次行き最終列車の9429D 2018/3/31

 私はレンタカーと列車を併用しながら、天空の駅として有名な宇都井駅に行きました。訪れる人の数が大変なことになっていて、田舎の田んぼ道が多くの路上駐車で渋滞していました。地元NPO団体によって駅が青くライトアップされ、三次方面の最終列車が発車するタイミングで花火が上がり、三江線の最後に華を添えていました。

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最終列車到着後の浜原駅でのセレモニー 2018/3/31

 私は宇都井駅を文字通り最後に発車した浜原行きの9432Dに乗りました。三江線の列車で最も遅くに終着駅に到着する列車です。浜原止まりだったため、思ったより乗客が少なかったですが、浜原駅にはたくさんの人が待ち構えていて、到着時には花束贈呈のセレモニーがありました。

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営業運転にはなかった4両編成となって浜原駅を発車する回送列車 2018/3/31

 日付が変わる前までに列車を移動させないといけないので、セレモニーと並行して浜原駅では江津から到着した車両と私が乗ってきた三次から到着した車両を連結する作業が行われていました。その結果、営業運転では見られなかった4両編成が完成し、江津に回送されていきました。これで三江線は全線開通してからわずか43年という短い役目を終えました。

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二度と列車が来なくなった浜原駅 2018/3/31

 こちらの写真はその回送列車が発車して20分経った浜原駅の様子です。前日までは翌日の始発列車の夜間停泊がありましたが、その必要がなくなったのでもぬけの殻です。JRの作業員以外の人はほとんどおらず、あれだけいた人は水を引くように消えて行きました。これが鉄道の廃止という現実なんだなと実感し、私もほどなくその場を去りました。その後、三江線沿線を訪ねることはまだありませんが、今はどうなっちゃったんでしょうね?浜原駅の跨線橋は取り壊されたようですが。

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 三江線は両端の駅を除くと有人駅は石見川本駅と粕渕駅の2駅だけで、きっぷを収集するにはラクでした。しかし、なまじPOS端末が設置され、最終日までやらなくてもいいのにFAXを介して指定席の料補対応までやっていたので、駅の外まで行列ができて窓口できっぷを買うだけで1時間近く並ぶ羽目になりました。どうせ乗りもしないであろう快速「マリンライナー」の小児の指定券が飛ぶように売れていました。

 今日営業終了する夕張支線できっぷを発売するのは南清水沢駅と夕張駅の2駅ですが、いずれも簡易委託で前出しの総販券に日付印を押して売るだけなので、石見川本や粕渕のような混乱にはならないような気がします。ただ、売れすぎて欠札になるリスクはありますが…。