続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

JR東日本パス

JR東日本パス

 今日(5月10日)何気なくJR東日本のHPを見ていたところ、定例社長会見のプレスリリースが出ていました。その添付のPDFファイルにはJR東日本は復興に向けた様々な取り組みを実施します~とありました。

 その復興・応援策「つなげよう日本」の中に以下のようなものがありました。

  1. 5月14日~6月13日まで被災地でボランティアや復興支援に従事する人向けにおよそ半額になる「やまびこ自由席片道きっぷ」の発売。(小児用なし・購入に必要な条件もなし)
  2. 6月と7月の中旬2回JR東日本の新幹線・特急列車の自由席(指定席は2回まで)が1日フリーになる「JR東日本パス」の発売。

 昨日のプレスリリースでJR東日本管内のGWの輸送実績が大幅に落ち込んだことが発表されましたが、そのこととは関係なく企画されたものと思われます。

 1の「やまびこ自由席片道きっぷ」は発売箇所限定ながら、仙台~盛岡間各駅から東京都区内まで設定されていて、5000円(仙台市内発)~6500円(盛岡発)と正規料金の半額以下というびっくりするような安さです。しかも当日購入も可能です。

 また、2の「JR東日本パス」は8年前に発売されたことがありました。平成14年6月に国(鉄建公団)が所有していたJR東日本の株式を売却し、国の保有分がなくなりました。これによりJR東日本はJRグループで最初に完全民営化を果たしました。完全民営化によって事業計画や代表取締役の選任等で国に口出しされることなく、自由にできるようになりました。

 「JR東日本パス」は完全民営化を記念してのものでした。下の2枚がその現物です。効力は今回と同じJR東日本全線の新幹線・特急列車の自由席が乗り降り自由で、有効期間は平成15年3月初旬~中旬の週末の1日もしくは2日で、1日用と2日用がありました。1日用は指定席を2回、2日用は4回利用できました。このきっぷで乗客が増えることを見越して、臨時列車が増発されたほどです。

N0042 (1日用)

N0050 (2日用)

 今回発売される「JR東日本パス」は1日用で10000円なので、8年前と比べれば若干高いですが、この間に東北新幹線が八戸から新青森に延伸されているので単純な値上げとは言い切るのは早計だと思います。

 早速、朝日新聞のWebページにはこのきっぷの記事が出ていました。JR東日本の談話として「パスをきっかけに出控えムードを解消したい。復興支援や観光に列車を利用してほしい」とありました。両きっぷの価格設定を見ても会社としての目先の損得を抜きにしてJR東日本の並々ならぬ意欲を感じます。そんな意欲を買って、これらのきっぷを使ってお出かけして、できれば被災地でお金を落として経済活性化の一助となるのもいいと思います。