続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

JR東日本運賃値上げ-1

 3月14日のダイヤ改正からJR東日本の運賃値上げが実施されました。消費税増税絡みを除くと会社発足以来初めてで、国鉄時代から通算しても41年ぶりの実施とのことです。

 運賃値上げに絞ってざっくりと概要をまとめます。

  • 幹線・地方交通線(BRT含む)の値上げ
  • 山手線内・電車特定区間の運賃区分を廃止し幹線に統一
  • 山手線内・電車特定区間に加算されていた鉄道駅バリアフリー料金を廃止
  • 私鉄と競合し割安な運賃が設定されていた特定区間を削減し追加の値上げ(115区間→29区間)
  • 100Km以内のIC運賃はすべてきっぷと同額か割安に
  • 幹線・地方交通線の通学定期券は据え置き

 こんな感じで単純な運賃値上げだけでなく、運賃区分の整理や特定区間の削減に、値上げに伴って東京~熱海間は新幹線と在来線で経由によって運賃が変わることまで盛り込まれていました。

運賃改定のご案内

 会社発足以来初の値上げで影響範囲も大きいので、昨年の12月あたりから「運賃改定のご案内」という緑色の目立つリーフレットやポスターを制作し早い段階から周知に努めていました。リーフレットは静岡県内のJR東海の駅にもあったぐらいです。

 きっぷを利用した場合の300Kmまでの幹線の運賃テーブルは以下の通りとなります。値上げ後は山手線内と電車特定区間のテーブルはなくなり、すべて幹線のテーブルが適用されます。

キロ数 山手線内
値上げ前
電車特定
値上げ前
幹線
値上げ前
幹線
値上げ後
1~3 150円 150円 150円 160円
4~6 170円 170円 190円 200円
7~10 180円 180円 200円 210円
11~15 210円 230円 240円 260円
16~20 280円 320円 330円 350円
21~25 360円 410円 420円 440円
26~30 430円 490円 510円 530円
31~35 500円 580円 590円 620円
36~40 660円 680円 720円
41~45 740円 770円 810円
46~50 830円 860円 910円
51~60 950円 990円 1,040円
61~70 1,110円 1,170円 1,230円
71~80 1,280円 1,340円 1,410円
81~90 1,460円 1,520円 1,600円
91~100 1,620円 1,690円 1,790円
101~120 1,880円 1,980円 2,090円
121~140 2,210円 2,310円 2,420円
141~160 2,540円 2,640円 2,750円
161~180 2,870円 3,080円 3,190円
181~200 3,200円 3,410円 3,520円
201~220 3,530円 3,740円 3,850円
221~240 3,860円 4,070円 4,180円
241~260 4,190円 4,510円 4,620円
261~280 4,520円 4,840円 5,060円
281~300 4,850円 5,170円 5,390円

 今回の幹線の平均の値上げ率は4.4%で地方交通線は5.2%とのことです。割安に設定されていた山手線内と電車特定区間の運賃は値上げ後の幹線の運賃に統合されるため、値上げ率は山手線内が16.4%、電車特定区間が10.4%と倍以上高くなっています。一番値上げ率の高いのは山手線内16~20Km区間の25.0%です(太字部分)。品川~池袋、目黒~田端、恵比寿~日暮里などが該当します。

山手線内と電車特定区間(「運賃改定のご案内」より抜粋)

 運賃区分を整理することで利用客が多くて利益率の高い首都圏での値上げ率を大きくし、値上げの効果を最大限に高めるという隠れた意図があったと見ています。結局は首都圏輸送の利益を地方路線に投入して支えているという構図になっています。

電車特定区間→幹線:580円→620円

幹線:4,070円→4,180円

幹線:9,790円→10,230円

 山手線内完結のマルス券がなかったんですが値上げ後はこんな感じになります。幹線は101~260Kmの値上げ額が110円で、261~380Kmになると220円という具合に距離が長くなるにつれ少しずつ負担が増えます。一番下の券の区間(601~640Km)は440円上がります。

 JR東日本は運賃値上げの理由として、コロナ禍以降の利用客の減少、物価高騰による経費の増加や人手不足などを挙げています。同じ労働者の実感としてこのあたりはどこの会社も一緒だろうなと感じるので強い忌避感はないんですが、値上げで余分に得た資金を「運賃改定のご案内」に記載されている通り「安全・サービスの維持向上」「老朽化した車両・設備の更新」「激甚化する災害に対応する設備投資」等の鉄道事業にきちっと使っていただき、くれぐれも高輪ゲートウェイを始めとする不動産事業や株主配当に横流ししないよう留意していただきたいものです。

 タイトルが1となっているとおり2以降もネタが集まり次第別途記事にする予定です。