続・吾輩はヲタである

JR券をメインとしたきっぷのブログ

F直通快速うれしート

F直通快速

◆種別:直通快速

◆区間:奈良~大阪(おおさか東線経由)

 「直通快速」という種別は東の人間にとってはあまり聞き慣れませんが、JR西日本でのみ使用されている種別です。大和路線~おおさか東線の直通列車と紀勢線~阪和線~大阪環状線の直通列車で使用されており、ここでは前者を取り上げます。

 大和路線~おおさか東線の直通列車はおおさか東線が開業(旅客化)した2008年から運行されています。その当時は奈良~尼崎間をおおさか東線・JR東西線を経由して結んでいました。その後2019年におおさか東線が新大阪まで延伸されると新大阪~奈良間の運転となりました。

207系時代の直通快速:おおさか東線・城北公園通 2019/12/7

現行の直通快速53号:おおさか東線・JR河内永和 2024/2/16

 2011年から昨年までは207系・321系7両で運転されており、昨年3月おおさか東線が大阪(うめきた)まで延伸されると直通快速も大阪~奈良間の運転になり、車両も221系8両に変わりました。

奈良駅にあったうれしートの告知の幟 2023/12/10

 昨年10月に平日朝の通勤時間帯の着席サービスとして、奈良発2本の直通快速について221系最後尾1両の3分の1の区画(20席)を指定席とし、その名も「うれしート」として発売しました。「うれシート」ではなく「うれしート」です。

「うれしート」の仕切りののれん 2024/6/30

「うれしート」区画(手前) 2024/6/30

 「うれしート」の指定席料金は通常期530円、閑散期330円で、それとは別にe5489で発売するチケットレスサービスでは通年300円です。ポイントは新快速Aシートと違って車両の改造や新製はせず、既存の221系にのれんで仕切りを設けて指定席としたことでした。費用はほとんどかかっていません。大した設備投資をせずともこの分が増収となります。

企画券

指のみ券

 2月に大阪出張に行ったついでに「うれしート」のチケットレスサービスをチケットレスせずに利用してきました。指定券の列車名は「F直通快速」となっています。Fというのはおおさか東線の路線記号です。

F直通快速53号車内 2024/2/16

 私がJR河内永和から乗車する際に入れ替わりで降りてきた人もいました。JR河内永和発車時点で20席中18席が埋まっていました。次の高井田中央で1名乗車し、放出とJR淡路で2名ずつ下車し、新大阪で一気に13名降りました。のれんは新大阪発車後に車掌が外していました。

 「うれしート」のピーク区間はJR河内永和~高井田中央~放出といったところでしょうか。思った以上に乗っているなという印象でした。のれんの向こうはだんだん混雑が激しくなっていく中で、座ってゆったりとした時間を過ごせたのは事実です。私がこの路線の通勤客ならe5489で300円なら気軽に利用してしまいそうです。

「うれしート」の乗車位置のロゴ 2024/2/16

 設定当初は平日朝の奈良→大阪間の直通快速2本だけでした。意外と(?)好評だったようで、今年3月のダイヤ改正で平日朝の対象列車を4本に増やすとともに、土休日にも朝に2本、夕方に2本新設され毎日4本体制となりました。

 今年10月5日のダイヤ「修正」では「うれしート」設定列車をおおさか東線の大阪発の列車や、神戸線・奈良線の快速、広島地区の「通勤ライナー」「シティライナー」にも拡大されることが発表されています。