あそ
◆種別:快速
◆区間:熊本~阿蘇
快速「ゆふいん」に続く「SL人吉」の客車の遊休利用第2弾として、8月のお盆休み期間中に熊本~阿蘇間で快速「あそ」が運転されました。阿蘇も由布院に負けず劣らずインバウンド客で賑わっており、その補完という位置づけと言ってよいでしょう。
ただ、豊肥本線には特急「あそ」が走っているのに、快速列車も「あそ」としてしまうのは果たしていかがなものか...と考えてしまいました。
「ゆふいん」は由布院駅到着後に機回しをして機関車を付け替えていましたが、「あそ」では二段式スイッチバックを通過するせいか前後に機関車を連結したプッシュプルで運転されました。
時刻表上、上り下りとも途中停車駅はなく熊本~阿蘇間ノンストップでした。8月運転のダイヤは以下の通りとなっていました。
【下り】熊本09:50 → 阿蘇11:27
【上り】阿蘇12:08 → 熊本14:09
下り列車より上り列車の方が所要時間が20分以上要しているのは、上り列車は途中のスイッチバックの駅として有名な立野駅で20分停車したためです。立野駅ではドア開放され、20分停車の間に駅の外に出たり列車の撮影をすることが可能だったようです。逆に下り列車はドアが開くことなく数分で発車してしまいました。できれば下り列車でも立野駅での停車時間を設けてドア開放してほしいものです。
私は往路(下り列車)のみ乗車しました。指定席料金は「ゆふいん」と同じ1,680円で、車内販売やビュッフェの営業も客室乗務員の乗務もありませんでした。ちなみに私が乗車した奇数番はハズレ席で、阿蘇の景色を楽しみたいのであれば偶数番一択です。
阿蘇駅は2面2線のホームで、駅舎側のホームに到着した列車がそのまま折り返しました。私はせっかく阿蘇まで行ったので少しは観光したいと思い、40分で折り返す上り列車には乗車しませんでした。単に乗り鉄したいだけならいいですが、阿蘇への観光の足としての利用を想定しているのであれば、復路の発車時刻は早すぎます。
個人的にはこの列車を阿蘇駅の2つ先の宮地発着にしてはどうかと思います。宮地駅には列車を留置できる留置線があり、到着した列車を留置線に置いておけば復路の発車時刻をもっと遅い時間に調整できます。また、阿蘇市の中心駅で阿蘇神社の最寄り駅でもあり、多少の利用は見込めます。
その程度のことは検討していて、乗務員の人件費を抑えるためだけに阿蘇駅で40分折り返しにしているとしたら身も蓋もない話ですけどね...。