私は今まで1ヶ月前発売の10時打ちをしたい場合はJR東海の新横浜駅の「きっぷうりば」(≒みどりの窓口)を利用していました。新幹線停車駅なので窓口がたくさんある上に、劣化の一途を辿るJR東日本と違って下手な対応はされないであろうという安心感があったためです。
しかし、大変残念なことに今年1月5日で10時打ちの受付を終了してしまいました。近辺のJR東日本の駅は数年前に軒並み終了していて二言目には「これからは便利なえきねっとを...」という状態でしたが、「JR東海よ、ついにお前もか」という感じでした。
私が10時打ちをお願いするのは発売と同時に瞬殺されるであろう列車だったり、そもそもネット予約に対応していない列車や設備の指定を取りたい場合なので、現状のネット予約では代替になりえません。これには大いに困りましたし、未だ代替策が見つけ出せていません。
2月の平日の仕事帰りに新横浜駅へ行った際のことです。20時10分ごろ着いたんですが、いつの間にか営業時間が8時~20時に短縮されていたようで、予想外に「きっぷうりば」が閉まっていました。その代わりに「サポート付き券売機」(=アシストマルス)が2台設置されていました。
私は株主優待券できっぷを買うだけだったので「サポート付き券売機」に並びました。JR東海の「サポート付き券売機」はまだ設置台数が少ない上に先客は4人だったので、2台あれば10分ぐらいで捌けるだろうと思って待つことにしました。先客は①ジパング割②乗車変更③学割④学割でした。でも、③④の2人は未記入の学割証を手にした外国人の若い男女でちょっと嫌な予感がしました。
15分ほど待って③の外国人(男)に順番が回りました。日本語がほとんどできないようでオペレーターに英語でまくし立てていました。たまたま多少英語が分かるオペレーターだったようで、英語で学割証に必要事項を記入するように伝えていましたが、外国人の方はどこに何を書けばいいのか分からずフリーズしていました。これ以上待たされるのは嫌だったので後ろに並んでいた私が手助けすることにしました。
私:「なんて書けばいいんですか?」
オペレーター:「新横浜から京都って書いていただけますか?」
端末の横に置いてあったボールペンを使って私の汚い字で言われた通りに書きます。
私:「これでいいですか?」
オペ:「ありがとうございます。あと、往復のところに〇をつけていただいていいですか?」
これで無事発券できました。去り際に学生に「アリガトウ」と笑顔でお礼を言われ、ちょっといいことをした気分になりました。これであと1人待ちに減りました。
さらに10分ほど待って④の外国人(女)に順番が回りました。③の連れだったので正直一緒に買ってくれよと思いました。③と同様に日本語ができず学割証への記入方法で躓き、また私の出番になりました。オペレーターは③の応対した人とは別人で英語がほとんどできず、京都までの片道利用か往復利用かの確認ができていませんでした。
私:「To Kyoto One way? Round trip?」(京都まで片道か往復か?)
外国人:「One way.」(片道)
久しく使っていなかった出川イングリッシュと手ぶりを駆使して片道利用であるっぽいことを確認し、片道のところに〇をつけてこちらも無事発券できました。お礼は言われず無言で立ち去られました。
さらに10分ほど待ってようやく私の順番が来ました。途中で離脱したら負けのような気がしてずっと並んでいましたが、並び始めて35分が経っていました。券売機の待ち時間最長記録更新です。事前に株主優待券と申込書に必要事項は記入しておいたので、自分の用件自体はものの3分で終わりました。
帰り際にふと見たら私の後ろには7~8人並んでいました。普通の指定席券売機で待っていた人はいなかったので、いずれも「サポート付き」でないと対応できない用件の人だったんだと思います。
窓口営業時間の短縮も10時打ちの取り扱い終了も窓口業務の負荷を減らすという点では根底は同じです。
ただ、東海道新幹線の運輸収入がコロナ禍前を上回り、2025年3月期決算の売上高や最終利益見込みを上方修正するなど景気がいい話しか聞こえてこないJR東海が新横浜駅の窓口営業時間をJR西日本と同レベルにまで短縮し、利用客に不便を強いるのは理解できません。
しかも、新横浜駅はJR東海の唯一かつ最大の稼ぎ頭である東海道新幹線の「のぞみ」が全列車停車する駅です。370万都市横浜の玄関口で2023年度は1日34,000人もの乗車人員があり、窓口対応を必要とする紙の割引証を使う人や普段新幹線を利用しない不慣れな旅行客や外国人観光客の割合も他の駅よりも多いはずです。
本来であれば始発から少なくとも新大阪行きの最終「のぞみ」が出るぐらい(21:40ごろ)までは窓口を開けておくべきで、20時終了は論外です。どうしても東海道新幹線の駅の窓口営業時間を短縮するのであれば停車本数の少ない他の駅でやるべきです。
JR東海は東海道新幹線のサービス品質に対しては高いプライドを持っていると思っていましたが、なんか最近いろいろとおかしいように感じます。列車を時間通りに動かしさえすればよいというものではないと思います。