昨年9月に山陰線・東萩駅が業務委託駅から一時的な直営化を経て、萩市が受託する簡易委託駅に営業形態が変更になりました。それに伴ってみどりの窓口が閉鎖・マルス端末が撤去され、POS端末に置き換えられました。
ここのところ東萩駅だけではなく島根・山口県内の山陰線の駅のみどりの窓口の閉鎖は急ピッチで進んでいて、
- 安来→2018年11月閉鎖
- 松江→存続
- 宍道→2015年3月閉鎖
- 出雲市→2020年3月に閉鎖(臨時窓口も2021年5月で閉鎖)
- 大田市→2022年3月閉鎖
- 江津→存続
- 浜田→2020年12月に閉鎖
- 益田→2020年4月に閉鎖(臨時窓口も2021年5月で閉鎖)
- 東萩→2021年8月に閉鎖
- 長門市→2021年1月に閉鎖
- 幡生→2022年4月に閉鎖
今や島根・山口県内の山陰線の駅のみどりの窓口は松江駅と江津駅だけというすごい状態です。2019年12月の中国新聞の報道によると、辛うじて残っている江津駅についても2020年度以降に閉鎖する方針が地元の江津市に伝達されているそうで、方針が覆っていなければ閉鎖は確実な情勢です。ちなみに東萩駅以外の閉鎖駅はすべて「みどりの券売機プラス」が設置されています。
簡易委託化された東萩駅の窓口です。萩市が駅業務を萩市観光協会に再委託しているので、隣の観光案内所と一体で運営されています。改札業務は行わないため、改札口のカーテンは閉じられています。JR直営時代のピンクの多機能券売機はそのまま残っていて、乗車券や入場券、通勤定期券は券売機でも買えます。駅スタンプも残っています。
発売箇所表記は「東萩駅002」となっています。POS端末は1台しかないですが、なぜか002です。改札業務は行わないという体裁のためチケッターはありません。
POS窓口で発売しているきっぷは以下の3種類だけになっています。萩市商工振興課のHPにも記載されています。
- 普通乗車券
- 普通回数券
- 定期券
東萩発着の「〇〇のはなし」の指定券や新山口からの新幹線特急券、入場券は発売していません。入場券や新幹線自由席特急券は機械操作で発券できると思われますが、JR西日本との契約上発券できないそうです。乗車変更や払い戻しの取り扱いもありません。
今年4月時点の営業時間は8:50~15:45で、10:30~10:50、11:05~12:50、14:15~14:35は休憩時間で窓口は閉鎖されています。休業日はないようです。業務委託末期は土休日は閉鎖され、平日も日中にがっつり休憩時間が入っていました。それと比べれば「〇〇のはなし」が発着する時間帯に誰かしら駅に人がいるというのは以前よりだいぶマシと言えます。
私が訪ねた時の前後の客はいずれも新規の通学定期券を買い求める客でした。新規の通学定期券は通学証明書の確認が必要となるため、有人窓口か「みどりの券売機プラス」での対応にならざるをえません。
「〇〇のはなし」のことを考えると、POS窓口ではなくマルス端末を残した状態での簡易委託化や「みどりの券売機プラス」の導入の方が良かったように思いますが、とりあえず現状のような形態になっています。
【蛇足:2022/8/20】
何気なく「EXサービス」のきっぷ受け取り可能駅を見ていたら、東萩駅の記載が残っていました。みどりの窓口がなくなってPOS化されてますから、今では受け取れないはずです。いつ修正されるか生温かく見守ることにします。